0話 あの日の出来事
初の本格的な作品です
ここをこうすると見やすくなる、ここの表現をこんな風にすると伝わりやすくなるなどどんなことでもいいのでご意見ご感想をお願いします!
炎に包まれた館の中
――え? なに?火に囲まれてる!? 何があったの!?
???「◼️◼️◼️逃げるんだ。お前だけでも生き残ってくれ……」
私の目の前には大量の血を流した大きな男の人が横たわっている。私が近くにいるだけでもこの人が相当凄い人だと分かる。でもなんで? 私はこの人が何故ここまで深い傷を負ったのか分からなかった。それに私はなんでこんなところにいるんだろうか……。
すると
???「オォイ‼︎ 死に損ない共でてきやがれぇ、ほんと面倒だぜ。テメェの前でお前の女と子供を汚してやるよ ゲヘヘへへへへへ‼︎」
甲高い声で怒鳴り散らしている声が聞こえる。
ユア「ねぇ! どうしてこうなったの?ねぇってば‼︎」
私は目の前の大男に問いかける。なぜ? 私は今、恐怖一杯で話しかけるどころか今直ぐにでもここから逃げ出したい筈なのに……何やってるんだろう私……。
???「す……ぇ、すまね……」
ユア「◼️◼️! 諦めないで‼︎」
大男は諦めたように今にも途切れそうなか細い声で何度も同じことを言っている。あれ? なんでこの人を励まして助けようとしてるんだろう、私も今すぐ逃げ出したい筈なのに……私が名前を言ってるけど私の頭の中にその名前が入ってこない。おかしいと思った刹那――ドォォォオオン! 部屋のドアが粉砕された。
???「おぉ‼︎ いたいた、ほんと手間掛けさせやがって、さぁ、観念しなこのプラ……グヘェェ⁉︎」
部屋に入ってきた男は前にいた大男よりは小さいが普通の人と比べて十分に強い筈だった。しかし入ってきてなにか言い始めた時に大男があの男に斬りかかったのだ。大男が使っているのは魔剣だろう、さっきまで武器の一つも持っていなかった上に武器を隠し持っている気配もなかった。
魔剣とは書いて字の通り魔力を剣のようにしたもので、使用者の保有魔力によって性能が大幅に変わる初等魔法の一つだ、初等魔法と言った通り誰でも使えるような魔法だが、魔力を多く持っている者が使用すると高等魔法並みの威力に化けるのだ。剣技も必要となるためあまり魔法を主体に戦う者にはあまり使用されない魔法である。
しかしこの大男は瞬時に相手の隙を見抜き一刀両断、斬り捨てたのだ。私でも目で追うのがやっとなぐらいの速さなのだ、やはり途轍もなく強いのだろう。
男は油断していたこともあり自分が斬られたのに気付いた時には既に真っ二つに分かれてしまった胴体が床に転がり落ちていた。
???「てめぇ……ま、まだ……そん……ちからを……」
男はそのまま絶命した。
私は死を初めて目の前にした筈なのに全く動揺していない、それどころか体が感情が高ぶり、日照っている感じがする。私は自分が怖くなってきた……でも心の底で湧き上がる欣喜の至りに堪えない。
大男「◼️◼️◼️すまねぇ、ここは俺が食い止めるからお前は逃げてくれ」
大男の声は小さく掠れているが、臍を固めた娘を思う父のように私には聞こえた。でも私はこんな目の前の人を見捨てることなんてできない。
ユア「パパを見捨てるなんてできないよ!」
あれ? 私はほぼ反射的に言ったがハッキリとパパと言ったのだった。
――なんで?おかしいよ、私のパパは伯爵で……。
と混乱していると。
パパ「親父の最後の頼みだ! 頼むから言うことを聞いてくれ! 頼む‼︎」
大男……いや、パパはこっちを振り向いて大粒の涙を流しながら必死に笑って私を安心させようとしていた。
パパ「大丈夫だ! ある程度食い止めたら俺もお前の後を追う、直ぐに追いつくから安心してくれ‼︎」
そんなこと嘘だと分かっている。それにここで別れたらもう二度と会えないと感じる。
現に、既に立っているだけでもやっとの状態だ、さっきの男を斬り捨てるのに多くの力を使ったんだと思う……。
???「オォーイでてこいよ、お前たちの女が待ってるぜ。ケッケッケッケッケ!」
別の男たちがこちらに来ているのが分かる。
私は泣いていた……声を押し殺して、でもわたしも必死で笑顔を作った。
ユア「パパ‼︎ 約束だよ! 私はパパが追いかけて来るのを待ってるからね! またママと一緒に中庭でご飯食べようね、また3人で……過ごして……楽しく……ウゥゥ……待ってるよ‼︎」
私は精一杯の笑顔をパパに向けてから窓から外に飛び出した。パパの最後の顔は私をまるで真綿で優しく包み込んでくれる思いがする程穏やかな温顔だった。今までに見せたことのないぐらい……
泣いちゃダメだ、諦めちゃダメだ、わたしが生き残らないと……わたしは……わたしは……。
ユア「◼️◼️の娘だから!」
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訂正済み