90話 闘技場に出場しよう1。
とにかく急いだ!勿論、レベル上げを!
現在、勇者のレベルは5。いくら強いからと言っても、戦士より力がある訳では無い。遊び人に比べれば、遥かに強いが。あれは比べるモノではあるまい。
とりあえず、3人で狩れるだけ狩った。気が付くと、もう夜だ。
「アレックス!もう良いだろう!我はお腹が空いたぞ!」
「そうですね。もう暗いですし、危ないから終わりにしませんか?」
「分かった。じゃあ、飲みに行くか!」
ガシッ!首根っこを掴まれ、引きずられて行った。アイ、お酒は逃げないぞ?
テーブルを確保出来たのは、ラッキーだった。遅かったから、カウンターも仕方無いと思っていたからだ。
「ぷっはー!この為に生きてるなぁ!」
「んぐ!んぐ!はぁー!旨い!もう一杯おかわり追加お願いしまーす!」
「アレックスさん、口に泡ヒゲが!」
ユリさんに口元を拭いて貰う。そういえば、ピンキーは何処へ行った?まぁ、いいや。今はビールだ!ビールを楽しもう!
「この干し肉旨いな。何の肉だろう?」
「枝豆!枝豆!」
「うふふ!」
個人個人が楽しむ、お酒とはそういうモンだ。ユリさんがくっついてくるのは、お酒とは関係無いが。まぁ、酒の力は偉大だ。
「所で、アレックス!レベルいくつになったんだ?」
「レベル15だよ。」
「我はレベル25になったぞ!あっはっは!」
「私もレベル19になりました!」
サボテンクン狩りは凄まじいなぁ。1日でこんなに上がるとは。でも、レベル25まで何だよな。また狩場を考えなければ。
普通に考えて、レベル25は中堅冒険者だ。ここに集まってくる強者はレベル50近いと思う。勝てる訳が無い。
「あのさ、冒険者と競い会う方の大会は、僕達には無理だと思うんだ。だから、モンスターと戦うバトルの方へ出たらどうかな?」
闘技場の大会は2つある。
1つ目は冒険者vs冒険者。
2つ目はモンスターとのバトル。
どちらで優勝しても、真実の手鏡は貰えるのだ。世界に2つあるのかよ!ていうツッコミは無しだ。お酒が旨い!僕はそれだけで十分。
「モンスターとバトルするのは、危なくないですか?」
「冒険者レベル50を相手にするのと、どっちが安全?」
「ちょっと分かりかねます。」
「アレックス!レベル差等関係無いぞ!それでもタマタマついてるのか?」
「じゃあ、アイは覇王の剣、覇王装備一式禁止な!」
「待て!話せば分かる!な!もう一杯どうだ?」
僕は、干し肉をかじりながら拗ねた。
「そういや、覇王の鎧、そんなに小さかったっけ?」
アランが使っていた時は、もっと大きく威圧感があったのになぁ。僕は、ビールをグビッと飲む。
「ん?王様が打ち直しをしてくれたぞ!」
「成る程なぁ!純正オリハルコンだもんな!剣はそのままか?」
「大剣を扱いたかったんだ!丁度良かった。」
背中に背負うくらい長い。腰にかけると、剣先で土を削る事になるだろうな。ぷっと笑う。それを見て、アイは不思議そうにしている。
「モンスターとのバトルは、どんなルール何ですか?」
「1回戦は、1対1、2回戦は、2対2、3回戦からは3対1らしい。」
「3回戦は、3対1?モンスターが1ですか?」
「うん、それ以降は、1体と戦うみたい。」
「アレックス!ドラゴンは出るのか!?」
「出るよ。火を吐くからなぁ。炎対策しないとね。」
「ううう!!楽しみだぞ!」
今からはしゃがないで下さい!決勝戦ですから、まだまだ先です。
「1回戦は、どうする?誰が出る?」
「アレックス!我は譲るぞ!!」
「じゃあ、私も!」
「え!?何で僕?アイが適任じゃないか!」
「我はレベルが上がらん!無意味な殺生は嫌だ!」
「なら、アレックスさんで決まりですね!」
「く!まぁ!いい!僕が出よう!」
と、89話の冒頭へ繋がるのだった。




