79話 緊急クエストをこなそう1。
僕達は、オアシスの東側の位置に待機していた。
以前HNMから逃れた場所、見晴らしはとても良い。アライアンスメンバーが、特攻を仕掛けてくれるまで、待つのだ。雑魚処理場には、10パーティーが割り振られていた。メンバーの人数は、2~6人構成でレベルも低い。
「ども、勇者御一行のパーティーです。」
「うひ!?マジかよ、こんな所に混じっていいの?」
「平均レベル20っす。本体は無理ですよ。」
「うお!何だそのサボテンクンは!ピンクじゃんか!流石、勇者パーティーだな!見た事も聞いた事も無いよ。」
僕も出所を是非聞きたい。
たわいもないやり取りをして、お互いの邪魔をしないように話合う。
レジェンドメンバー達が、デススコーピオンにアタックを開始する!僕達も、一斉に雑魚へ向かった。
雑魚処理が最優先、なので、ヒャッホイスタイルで行く!大サソリの数は多く、100匹は下らないだろう。ならば目指すは100チェーン!
「アイ!100チェーン目指すぞ!」
「何だと!?分かったぞ!アレックス!」
「ピンキー!どんどん行くぞ!」
「任せとけ!」
ピンキーが、獲物を見極める。殴って、初弾のヘイトを取った。保険の為に、転職しバトルマスターになってもらっている。レベル20だが、経験値は貰える。賢者のままだと、防御面で不安があるからな。
ズガーン!ユリさんの矢が飛ぶ!普通は山なりの軌道なのだが、地平線に這うように一直線に飛ぶ!大サソリに風穴が空いた!サボテンの針の矢は、とても強力だ!ユリさんは、弓を時々抱きしめ、「うふふ。」と呟く。怖い!そっとしておこう。
ガキン!ガキン!大サソリの尻尾を剣で捌く。先には毒が吹き出している。刺されば、毒状態になるだろう。尻尾突きを捌けるのは、アイくらいだ。「あっはっは!」いつもの笑い声が響く。
盾で尻尾突きを防ぐ!かなりの衝撃だ。が、安定感ある。ピンキーも随分強くなったな。モンスターの釣りも、今では僕より上手い。
「キュピ!キュピ!」
針10本が炸裂!大サソリの関節に的確に、命中させている。ダークホースのサボタン。意外と活躍するんだな。
で、僕もそろそろ本気を出さねば!
特技 石を投げる発動!ドビューン!ドガ!大サソリの尻尾に命中し、根元からへし折る!レベル依存なのが解ってから、これがとても有効なのだ。近付いて、暴れるを食らったら堪らない。遠くから、遠距離攻撃が遊び人のスタイルとなりつつある。
『アレックスはレベルが上がった!レベル20になった!特性 経験値大幅軽減 を覚えた!特技 寝る を覚えた!』
何だよ、寝るって。まぁ、いい。この戦いが終わったら、調べよう。特性は、経験値大幅軽減?何だこりゃ?遊び人の必要経験値は、戦士基準で10倍なのだ。
気になるので、調べよう。
特技 調べる発動!
「経験値大幅軽減の効果は?」
『必要経験値1/100。以上。』
「ぶっ!」思わず吹いた!何だよ!この壊れ性能!レベル21に必要な経験値が5,100。遊び人は10倍だから51,000。で、経験値大幅軽減1/100で、510になるのかよ!
大サソリ3匹でレベルアップするな。複雑な気分になる。が、考えても仕方無い!今は雑魚を全滅する事に専念する。
「しゃあ!42チェーン!まだまだ行くよ!」
うーん、もうレベル25になってしまった。サソリの適切レベルが20、カンストだな。ここでは、これ以上上がらない。
経験値が勿体無いなぁ。
胸騒ぎがする。何だろう?この感じ?僕は辺りを見回した。
「おい!?嘘だろ!?何でここにデススコーピオンが!?」
レジェンドメンバーのリーダータカシの顔がちらつく。何だか嫌な雰囲気だ。タカシは不敵な笑みを浮かべている。
ドガン!ドドドドドドド!!!!!
辺りを一面に地震と、衝撃波が広がった。
デススコーピオンが自分を軸に回りながら、足踏みしたから堪ったモンじゃない!特技 大暴れで、僕は吹き飛んぶ!遊び人は、防御力は紙レベルに等しい。全身血まみれで、地面に転がる。吐血し、血が止まらない。不味いな。
「カスが!身分相応の対応取れや!この遊び人風情がよぉ!お前にはお似合いの死にザマだ!ふはははは!怨むなら、勇者を怨め!!」
タカシがそう捨て台詞を吐く。
ああ、僕は死んだな。意識が朦朧とする中、僕は考えていた。童貞卒業したかったなと。




