僕の職業は勇者ではありません。1話
「なんだとぉぉぉおお!?」
クラーク大臣の叫び声が、王の間に響き渡る。
「も、もう一度、言ってみよ!!」
ワナワナと怒り狂った様子で、僕に問いかける。
「えっとですね。僕は、勇者ではありません。」
間髪、クラーク大臣が轟き叫ぶ。
「なんだとぉぉぉおおぉぉおぉおぉ!!」
この人、マジ煩い!どっから声出してるんだ。さっきよりもデカイ声出しやがって!
「こ、この者を引っ捕らえよ!」
少し戸惑い気味だったが、兵士達が確保に赴く。
僕は動揺する。
ヤバい。捕まったら、牢屋行き確定じゃないか!
ここで逃げれても犯罪者。最悪のケースは殺される。
鍛え抜かれた身体能力の兵士達5人に、勇者でも無い僕が勝てる訳ねーだろ!しかもレベル1だ!こんちくしょー!
僕は、クラーク大臣をキッと睨む。
「静まれーい!!!」
玉座の真ん中に座っていた王が口を開く。
「アレックスと言ったな、ソナタは。詳しく説明してくれはしまいか?」
「お待下さい!王よ!こやつは、我々を今まで騙していたのですよ!?牢屋にぶち込み、拷問した後、自白させれば良いのです!」
あー、牢屋は覚悟したけど、拷問されるのは無いわー。
等と考えていたら、王が体裁する。
「クラークよ、もうよい。」
クラーク大臣は、苦虫を食わされた顔をして、眉間にシワを寄せた。
「では、説明させて頂きます。」
勇者アランが魔王討伐した際に、子供が出来ない呪いを受けた事。
魔王討伐後、捨てられていた当時、赤ちゃんだった僕を引き取り育ててくれた事。
育ての親アランが3年前に心臓を煩い、亡くなった事の3つを伝えた。
これらの事を説明し終えると、クラーク大臣は叫ぶ!
「魔王が復活してもう1年になるんだぞ!お前は何故報告しに来なかったんだ?!何れ程の被害があったか解っているのか?!何人の国民が犠牲になったと思っている!?」
顔を真っ赤にして、怒り狂った様子で息を荒げる。
「・・・・・・です。」
「今何んと言った?!」
「・・・・からです。」
「声が小さぁあぃいぃ!!!ハッキリモノ申せぇ!!」
僕は勇気を振り絞って言った。
「僕の職業が遊び人だからです!」
僕は、涙目になりながらそう答えた。




