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ファンタジー クエスト  作者: ハロ
10章 奇跡の価値は?
177/195

175話 毒々地獄と巻き付きのセット

ガブリ!


「ぎゃああ!!!」

「ユリさん!解毒薬の準備をお願いします!」

「了解です!」


ピンキーは、キングコブラスネークに巻き付かれていた。首筋をガブリと噛まれる。毒が回り、ピンキーの表情は暗い。ナイトでなければ、こんなにも耐える事は出来ないと思う。


「たりゃ!」

「たぁ!」

「キュピ!」


巻き付いたキングコブラスネークを剥がす手段は無い。頭部を鈍器で殴れば効果的だろう。が、鈍器使いはいないので、斬撃で怯ませるしか出来ない。


ピンキーが自力で脱出するのが、キングコブラスネーク戦う唯一の方法と言える。ユリさんが用意した解毒薬を京子が、ピンキーに忍より飲ませた。傷口にも振り掛ける。


「弾かれますね!」

「蛇の皮は厄介だ!」


蛇の表面の皮は、ゴムに近い感触だ。ヌメリも無い。剣では、どうしても弾かれてしまうのだ。傷さえ付けてしまえば、そこからダメージが通るので、突破口となる。


「とう!」


石を連続で投げ、頭部を狙い撃つ!ゴン!ゴン!ゴン!と命中し、キングコブラスネークは、堪らず離れる。


「アレックス!助かったよ!」

「それよりも、巻き付かれる対策出来ないか?」

「動きが読めないんだよ!」

「じゃあ、慣れるしか無いな。巻き付かれたら、また剥がしてやる。安心して、締め付けて貰え!」


雷撃でも、剥がせるだろう。しかし、電気が走っている間に、近付けないから、有効な手段では無いのだ。


「はあ!」


ズバーン!ようやく頭部の切断に成功した。頭さえ切り落とせば、楽に倒す事が可能である。HPは多いが、比較的倒しやすいのが、キングコブラスネークを狙う理由の1つと言えよう。


「チェーン切れてるから、休憩にするか」

「そうですね。丁度良いです!」


僕達は、真ん中の見晴らしの良い場所に腰かける。

ミーシャさんが手配したシートの上だ。魔道具で、座り心地は抜群である。さぞお高いのでしょうね?こぼしたりしたら大変だ。


「あ!?」


ジャバー!!


アイが振り向いた瞬間、コップにぶつかる。中身は、盛大にシートにこぼれた!


「あ~あ、やっちまったなおい」

「我のせいではないぞ!」

「お気になさらず!魔法で清掃出来ますわ!」

「ほっほ!じぃにお任せあれ!」


汚れたシートは、直ぐに綺麗に乾き、汚れも除去された。魔法は便利だなぁ。僕もこっそりと浄化の魔法は覚えている。アイには絶対に言わないがな。


「アレックスさん!

私、アサシンレベル75になりました!どうします?」

「そうだね。料理人に変更して貰えるかな」

「分かりました」


今回は、神官も同行して貰っている。職業の転職し放題だ。まぁ、転職は結構疲れるので、何度もやりたくは無いけどね。


ユリさんには料理人になって貰い、経験値を無駄にはしないようにする。


料理人は下位職業であるが、レベル99まで上がるのだ。他にも釣り人や鍛冶等がある。これらは、モンスターを狩った時に得られる経験値だけでは、レベルアップしない。料理人ならば、高レベルモンスターの解体や料理。鍛冶ならば、レア金属での制作等が必要だ。


釣り人だけは、特殊なので割愛させて貰う。


「ピンキーはレベルいくつになった?」

「レベル73だよ。アレックスは?」

「同じくレベル73だ。京子は?」

「拙者、レベル74で御座る」

「やっぱりエクストラ職は、必要経験値が多いな」

「ですね。今までが、凄い勢いでしたから」

「7チェーンも出来ないよな」

「ううう、ごめんよ。僕が不甲斐ないばかりに」

「あの大量のキングコブラスネークに絡まれるんだ。仕方無い。2Pで狩れば、もう少し楽に倒す事も出来るだろうけど。それだと、狩る獲物が無くなるんだよな」


それ程、キングコブラスネークは沸かない。2Pもいれば狩り尽くしてしまうだろう。

HPも多いが、頭部切断出来れば、全滅スピードも上がる。が、未だに巻き付かれるので、切断しにくいのが現状だ。


「ピンキー、耐えろ。それがナイトの宿命だ」

「うん。頑張るよ」

「巻き付かれたら、

皆離れるように。石を頭部に当てまくるから」

「「了解」」


こうして、2週間の時間を要した。

その甲斐も有り、遂に全員レベル75に到達したのだ。

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