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ファンタジー クエスト  作者: ハロ
9章 希望を胸に
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146話 勝負の行方。

「勝負しますか?しませんか?」

レイズの権利は、店長が握っていた。

勝てばコインを全て回収出来る。負ければ、カジノにはコインが無くなり畳むしかなくなるのだ。負債を抱えたカジノは間違い無く潰れる。店長は額から、大量の汗を垂らす。


「悪魔め!」

そう呟き、カードを切る。


始まりは、若手のディーラーだった。育成の為、ポーカーに配属したが、運が悪かったとしか言い様が無い。決して、下手な訳でも手配が悪いのでも無く、相手が悪かったのだ。


ボトル・ディール。

カードの一番下に、欲しいカードを集める。エースカード4枚をカードを切った後に揃えるのだ。そして、カードを配る。自分のカードを配る時は、一番下のカードをバレ無い様に配るテクニックだ。

この上級テクニックで、フォアカードの即席出来上がりになる。

相手に見えない位置で配るのと、手の動きを巧みに操るテクニックが必要不可欠だ。難易度は星☆☆☆☆☆。


「あのぅ、

下から配るなら、全部下から配ってくれませんか?」

軽く見破られ、若手女ディーラーは青ざめる。後は簡単だ。軽く揺すぶるだけで、思い通りに連勝である。目の動きだけで、ギブアップさせた。


次に出て来たのは、中堅の男ディーラーだ。

カードを切り、配る。至って普通だ。が、次の瞬間!

ベキッ!!

「うぎゃああああ!!!!!」

人差し指が在らぬ方向へ曲がっていたではないか!

「次はキチンと配って下さいね。」

中堅男ディーラーの左手には、カードの束が持たれていた。が、不自然なカードが出ている!一番上で無く、二番のカードがだ!


セカンド・ディール。

カードを切る。手練れのディーラーならば、思いのままに配置可能なのだ。そこで、自分の番の時に、二番目のカードを配る。そうすれば誰に何のカードを手配させる事が可能となのだ。


「く!!ゆ、指をへし折らなくても!!!」

「切断されないだけ、マシと思った方がいいですよ?」

「うお!!すげぇ!全然気が付かなかった!」

「凝視してたんだぞ!?なのに2枚目を出していたのは、見えなかった!!」

セカンド・ディールは、見えにくい。カードを配る時に、角度が邪魔をする。手の動きも滑らかにしなければ、不自然極まりない。難易度は星☆☆☆☆☆☆。


そして、登場したのが店長だ!

負ける!負ける!!負ける!!!もう連敗で気が狂いそうになる程だ。コインはいつの間にか、タワーになっていた。勿論、100コインである。


「くそがぁ!!!レイズだ!レイズ!!!!」

「待ってました♪」

ユリさんは舌ズリする。あと1歩だ!あと1歩でカジノを乗っ取れる!!主旨をもう忘れていた。賭け事になると、人格が変わるのだ!もう、変わると言うより、大変身だな。


「では、全部ベットで!」

ユリさんはイカサマしていた。

瞬きを1秒に10回して、網膜に映像を焼き付ける。配られる手配を全て記憶していたのだ。捨てられたカードと、手札のカードを照合する。後は簡単な作業だ。

13×4+1で合計53枚。客は5人でディーラーが1人。配布される数は総数30枚となる。

カードの交換は1回。予め手札が分かり、次に来るカードも見えるのだ。どれを捨てるか把握するのは造作もない。もう透けていると言っても、過言では無いのだ。


「交換だ!」

店長は、カードを交換するのに、3枚出す。ユリさんは、手札すら見ない。なんと言う自信なのだ!もう勝った気でいる!店長のシャツはずぶ濡れだ!雨の中を走ったのが如く!


「勝負だ!!」

「待って。」

「何!?」

「まだ私のベットが残っているわ!」

「な、な、な、にに!!?を賭けるんだ!?」

「ふふふ。」

ユリさんは、不敵な笑みを浮かべた。




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