129話 死ぬ事見つけたり。
オーバーロード・ブラッディ・バデックキングで無くて良かったと半蔵門は思った。
1000年に1度現れる。その時の被害は、人類の人口7割が減った。超厄災に分類され、魔王が赤子同然とも言われている程、強い。適正レベルは90で、フルレイドでも厳しいと記述書には記載があった。
だが、その影武者のオーク・オーバーロード。今回現れたのは、こいつだ。
「行くで御座る!」
無明斬で、後方から初手を得る!
ガキーン!ギギギギギギ!!!鍔迫り合いで、力負けする。少しずつ後退されられた。
「ハンデハコノクライデイイカ?」
「もう少し遊んでくれると助かるで御座るよ!」
半蔵門は刀を横に向け、力の向きを変える。巧みな刀捌きで、オーク・オーバーロードの刃先を滑らせた。
「隙有りで御座る!迅撃!!」
縦斬り、横斬り、斜め斬りの連続攻撃!1秒以内に繰り出される3連撃は、虚しくも空を斬る。
「クハハハ!マヌケメ!」
シールドアタック!!半蔵門に炸裂した!かのように見えた。
ブオン!!
「蔚蝉の術!!」
「ウマクサケタナ。ツギハソウハイカナイゾ。」
困った。これを見切られたら終わりである。残すは、変わり身の術くらいか。
「行くで御座るよ!」
ガキーン!ガキーン!
盾でガードされる。しかし、攻撃は最大の防御。手を出さなければ、一瞬で終わる。それだけ相手が強いのだ。クナイを投げ、距離を取る。キンキンキン!!と弾かれたが、それは仕方無い事。次は手裏剣を投げる!
「ギャオオオオオオオオ!!!!!!!」
オーク・オーバーロードは咆哮を発する!!空間が切り裂かれ、木々は裂けた!半蔵門の方へ咆哮が向かう!不味い!これはカスッただけでも死ぬだろう。
「変わり身の術!!」
予め仕込んでおいたモノと、自分の位置を入れ替える。バフッ!!その直後、ゴオオオオオオ!!!!という咆哮が過ぎ去った。変わり身されたモノは、一瞬で藻屑とかす。
「ククク。ソレモミタゾ。」
もう切り札が無くなった。次は避けれないだろう。だが、何もしないでは終われない。
「足元をよく見るで御座る!」
「ハッタリカ?」
クナイの刺さった配置は、陣を作っていた!例え、オーク・オーバーロードが強くても、3秒は拘束可能なのだ。光に包まれ、身動きが取れなくなる!
「今で御座る!!」
半蔵門は高速移動で、オーク・オーバーロードの背後を取る!筋肉強化、器用さアップ、不意打ち、騙し打ち、3倍撃と持てる全ての強化をした!
「闇に滅せよ!生者不滅!!!」
2秒で36回の乱れ斬りが炸裂する!!
「グアアアア!!!!!」
オーク・オーバーロードは仰け反る!
「はあ!はあ!はあ!やったで御座る、か?」
背中の鎧が砕けた程度だった。これはもう逃げるしか手立ては残ってはいない。逃げ切れ無いのが分かっていても。
「オイ、ニゲナイノカ?」
「逃げ切れないで御座るよ。」
「ククク。アキラメノヨイヤツダナ。」
「好きにするで御座る。」
「ホホウ。オマエノヨウナ、テダレトヤレテマンゾクダ。ホウビニナニカヒトツキキテヤロウ。」
「優しいで御座るな。
では、拙者の弟子達を見逃して欲しいで御座るよ。」
「アア、アイツラカ。ソンナコトデヨイノカ?」
「頼むで御座る。」
「デハキクガ、デシハオマエヨリツヨクナルカ?」
「勿論で御座る!拙者が保証するで御座るよ!」
「ククク。タノシミガフエタナ。イイダロウ。」
半蔵門は目を閉じた。
「ブシノナサケトヤラカ?クルシマズニコロシテヤロウ。」
ズブリ!!心臓を突き刺した!
「がは!!」
ズルリと腕を抜く。心臓が手にはあった。オーク・オーバーロードは心臓を抜き取ったのだ!半蔵門の目には力が消え去っている。バタリと倒れ血が溢れ出す。
死に行く間際、半蔵門は思った。【お茶漬け】が食べとう御座ったと。
「@※@¢§&£#%$¥♀℃♂£◆○@♂」
何かの呪文を唱える。ドス黒い煙の様な影が、半蔵門の空いた穴に入って行く。
「コイツテイドヲ、タオセナイヨウデハ、
ハナシニナラナイカラナ。」
オーク・オーバーロードは半蔵門をアンデットに変えたのだ!アンデット半蔵門に生まれ変わり、その場に立ち尽くす。
「デシタチヨ。マッテイルゾ。」
オーク・オーバーロードは何処かへ行ってしまったのだ。




