113話 水の都 アクアロード。
「う、うーん。こ、ここは?」
目が覚めると、ベッドの中に居た。辺りを見渡すと、ユリさんが目を擦る。
「んんん。アレックスさん大丈夫ですか?」
ベッドに両肘を着いて寝ていたようで、顔に跡がある。
「僕は大丈夫。ユリさんは?」
「私も大丈夫です。」
「で、ここはどこなの?」
「ここは、サウザンドさんのお家です。」
その時、バタンと扉の開く音がした。
「お?目覚めたのか!少年!」
「貴方がサウザンド、さん、ですか?」
「そうとも!私がサウザンドだ!」
「ベッドを貸して頂いてありがとうございます。」
「いえいえ、ご丁寧にどうも。」
「僕達は、砂漠の町から吹き飛ばされ、ここに来たようです。」
「何と!?砂漠の町から!?大変でしたね。」
「意識無かったので、良く覚えてませんが。で、ここはどこの地方ですか?」
「ここは水の都、アクアロードだ!ようこそ!勇者御一様!歓迎するよ!」
水の都、アクアロード。
豊かな水の宝庫、砂漠の町とは大違いだ。これまで、水を節約してきたが、ここでは使い放題だ!地味に嬉しい。
町の至る所に、水路があるので、何処でも釣りが楽しめる。釣り人には夢の国で、あちらこちらにそれらしき人達を見かける。
ここは、釣り人の都、とも言われても過言では無い。
「そういやピンキーとアイは?」
「二人は、買い物に出掛けました。」
「皆居るのか。サボタンは?」
「ええ、居ますよ!安心して下さい。」
「良かった。」
僕は安堵する。全員一緒で良かった!探す事になったら、もうそれこそ魔王討伐等していられないからな。
窓の景色を眺め、今日はとても穏やかな日だと思った。天気も良いし、観光に行きたいなぁ。ユリさんをチラリと見る。ニッコリと微笑んでくれた。うわぁ、可愛い!!あの性格がなければなぁ、本当に。




