108話 陰険。
「半蔵門!一体今まで何をしていた!!??覇王丸が!覇王丸が死んだんだぞ!!!お前が、お前が居てくれれば!!死なずに済んだのに!」
「すまんで御座る。」
ドカン!
ヘラクスは、半蔵門を殴った!後ろにズズズと後退するが、踏み留まる。
「気が済んだで御座るか?」
ドカン!ドカン!ズドン!
半蔵門は吹き飛んだ!地面に仰向けになって、それでも起き上がる。
「もう良いで御座るか?」
ヘラクスは再び殴りかかる!
「もう止めろよ!」
アレックスの叫び声が響く!ヘラクスの拳が、半蔵門の顔の前で止まった。
「茶番はおしまいにしろよ。半蔵門さん!」
「バレたで御座るか。」
「ヘラクスさん!半蔵門さんはわざと殴られていたんですよ。」
「な、何だと!?」
「覇王丸さんが亡くなって、悲しいのはヘラクスさんだけじゃないんです!!」
半蔵門は上を向いた。自分が居なかったせいで、覇王丸を死なせてしまった。その報いを、ヘラクスの拳で紛らわそうとしていたのだ。
「ううう。亡くなった覇王丸さんが、こんなの見たら何て言うか!」
「すまなかった。半蔵門。そして、ありがとうな。アレックス。」
涙を拭い、僕は二人を見た。
「半蔵門さん、単独で調べていたんですよね?」
「うむ!」
「何か分かりましたか?」
「では、それを話そう。で御座る。」
この人も、キャラ作りしてたんかい!
僕達と別れた後、城に忍び込んでいた。そして、王様の部屋を見つけたのだが、警備が厳しくて侵入出来ずにいた。そんな時、暴動が起こりその隙に入る事が出来たのだ。王様は弱りきっていた。とりあえず特薬草を煎じて飲ませ、万能薬も服用させる。
「後は、王様を連れて逃げて来たで御座るよ。」
「で、王様は何処に?」
「ここで御座る!」
マントをひっくり返すと、王様が現れた!!
顔がボコボコになっている!一体何が起こったのだ!?
「す、すまんで御座るよ!ささ、この薬草を!」
とりあえず王様の傷は治った。さっき殴られた勢いで、地面に転倒したのが原因だ。
「王様!もう病は大丈夫なのですか?」
「ああ、万能薬で治ったよ。助け出してくれて、すまんかった。礼を言うぞ。でも、さっきのケガは一生忘れん!!」
うわぁ、陰険だな!この王様!
「王様!これからどうします?」
「うむ!冒険者ギルドへ向かうとする!」
「「は!」」
こうして、冒険者ギルドでこれからどうするのかを決める事になった。




