106話 絶望の先。
「ここまでか!!」
僕は下を向いた。何て無力なんだ!!仲間も守れない!
「アレックス!諦めるな!」
アイが叫ぶ!一体何を期待しているのだ?武器は使えない。魔法も発動しないのだ。他に僕に何が残っていると言うのだ?
「アレックスさんなら出来るわ!」
そうだ、仲間が居た。僕の命に替えても守らなくてはならない。大事な事を思い出した。
周りのを見る。状況は最悪だ。酸は床2ミリ程度貯まっていて、天井からもポタポタと落ちる。扉はガーゴイルブラックが守っており、突破は不可能である。
唯一の希望、ヘラクスさんも床に埋まって動けない。詰みだ。
が、諦めるのはまだ早い!僕には調べるがある!
特技 調べる発動!
「この危機的状況を突破するには?」
『どこか破壊し、脱出する。以上。』
「どこを破壊すればいい?」
『床以外。以上。』
「扉では無く、壁のどこでもいいのか?」
『しつこい!以上。』
突破口は少しだが見えてきた。
「アイ!ユリさん!ピンキー!壁を攻撃するぞ!一点突破だ!」
「どこに攻撃ですか?」
「ガーゴイルブラックから遠い壁にしよう!」
「「了解!!」」
武器は振れない、でも、刺す事は出来る。
剣を壁に刺し、柄をガンガン蹴る!蹴りは武器じゃないからな!武器攻撃不能の隙間をついた作戦だ!
「もっとだ!もっと剣を持ってこい!!」
床に転がった剣を何とか拾い、冒険者達に声をかける!
「助かる道はこれしかない!皆!協力してくれ!」
「武器を運ぶの手伝って下さーい!」
「この手袋は、酸耐性があります!使って下さい!」
冒険者達も協力しだす。命がかかっているからな。
「おのれ!黙って見逃すとでも思ったか!!」
ガーゴイルブラックが飛び掛かってくる!飛行して高速で冒険者達に襲いかかってきた!
「気功弾!!」
ドゴーン!!とガーゴイルブラックに直撃する!
「ぐは!何が起こった!?」
床に足が埋まりながらも、気功弾を放ったのはヘラクスだった!
「悪いが、邪魔するぜ!!」
「ちぃぃぃぃぃぃぃいいいいい!!!!」
ドスン!!
ガーゴイルブラックの頭に石がぶつかり、血が流れる!手で血を確認し、怒り狂う!
「よくも!よくも虫けらの分際で!!この俺に傷を付けたな!!」
特技 石を投げるを発動させ、効果的なダメージを与えた。遊び人のレベル依存だから、レベル25相当の効果だ。ガーゴイルブラックにとっては、微々たるダメージだが、気を引くには良いだろう。
バスバスバス!!!
針10本が、ガーゴイルブラックに突き刺さる!!
サボタンナイスだ!
「キュピ!キュピ!!」
手をこちらに伸ばし、決めポーズを取る。親指が無ので、立てている気分は分かる。
「殺す。殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す!!!!」
黒いオーラを見に纏い、ガーゴイルブラックがこちらに近付いてくる。
「きぇええええええ!!!!」
超音波による攻撃!遊び人の叫ぶに近い。が、威力は段違いだ!かなり離れているのにも関わらず、冒険者達は動けない!三半規管が正常に保てない。目の前が揺れ、立っている事すら儘ならない。
「死ねや!ゴラァ!!」
僕の目の立ち、ガーゴイルブラックが爪を尖らせる!爪による突きだな。一撃で終わるだろう。ああ、死んだ。僕の人生良い事は何も無かったなぁ。ははは。これが走馬灯っていう奴か。




