103話 暴動。
勇者で良かったと思ったのは、今日以外無い。
何故なら、遊び人であったなら死んでいた。2キロも引きずられて、無事じゃすまんからな!
「がっはっは!すまん!アレックス!」
すまんで済んだら、兵士はいらん!ユリさんが嬉しそうに手当てしてくれたから良かったが。
「で、城まで来ちゃいましたね。」
もう情報収集とかも、全く出来ていない!はぁ、と溜め息しか出て来ないよ。途方に暮れるのも時間の無駄なので、城に行って聞く事にしよう。
「すいません。闘技場の件で、担当の方に聞きたい事があるのですが。」
「ん?少し待っているがいい。」
兵士は中に入って行く。門番って仕事は大変だ。雨風吹いても外で見張り。時々来る変な奴の相手をしないといけない。侵入者の見分けと仕事は沢山あるのだ。絶対給料に見会わないなぁと思っていたら、戻ってきた。
「案内してやるから着いて来い。」
そう言われ、僕達は素直に従った。城の廊下は、松明が等間隔に設置されている。時折、メイドとすれ違うがユリさんに頬をつねられるのは何故だ?
「ざわざわざわざわ!!!」
広い部屋に近付くにつれ、声は大きくなった。何か叫んでいるのが分かる。
「、ね返せ!」
ん?罵倒も飛び交って、聞き取りにくい。耳を澄ませると。
「金返せやゴラァ!」「盗人かぁ!王がやる事かよ!?」
ああ、そういや闘技場の大会は賭けられたんだ。いくらか賭けただろう?
「アイ、いくら賭けたんだ?」
「100万だが?」
「馬鹿か!お前は!そんな大金を!ああもう!」
でも、助かった。賭けは不成立だからな。お金は返却されるだろう。ジャイアントモーランの襲撃により、試合は全て棄権扱いだし。
「落ち着付いて下さい!!」
関係者の男が叫ぶ!騒いでいたのを止め、男の話を聞く。
「賭けは成立しております!勝者はサボテンクンです!」
「キュビ?」
サボタンは可愛げに首を傾げた。




