表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
独学の毒薬で異世界無双  作者: ほふるんるん
夏休み編 
63/185

夏休み シスター登場

シスター登場!名前はまだ考えてない!

教会のローブの奴らは、役目を終えなさったとかどうとか言って、老人が寿命で死んだとでも思っているらしい。とりあえず教会の奴がすべてあのようなものだけでないという思いも胸に代理を立ててもらい話を進める。


「司教様は天寿を全うされましたので代わりに私がお話を進めさせてもらいます」


何を馬鹿な事を言っているのかと、顔を上げて相手の顔を確認した。


「あなたは教会のシスター・・・」


「思い出していただきありがとうございます」


驚いた事に、あのオリジナル職業が追加された時に立ちあったシスターだった。流石にこれには少し気が動転してしまい、確認を取る。


「シスターは口調やら色々と変わりましたね」


そういうとシスターは耳元で、「上の方々に聞かれていないとはいえ、見られているので今はあわして下さい」と、話してくれた。どうやらそういう事らしい。


話の本題に入らなければ、この突然にして物騒な訪問は収拾がつきそうにないのでとりあえず心辺りのある事から聞いて行く。


「それでやっぱり職業の事・・・でしょうか」


「あー良かった。気がついておられましたか、貴方の職業に神の文字が刻まれているということを」


あんたも知っていただろうが。とは、この場では言えなかった。話の流れからいきなり話をぶった切っていきなり結末に持って行くという行為をするほど俺は無神経ではない。


「毒と賢さの神でしたっけ、しかしまだ神の領域に達するまでの条件をまったくクリアしていませんよ?」


自分で言っておきながら大変恥ずかしいセリフであり、それが自分の職業だと思うと・・・頭痛がする。この世界の職業というのは称号の中でも代表的なモノ、という扱いで問題は無いのだろう。出なければティアの破壊王子とか完全に某宇宙の帝王に星を破壊された亡国の某王子になりかねない。



・・・自分の中で思考がどこかに逃げて言っていた。神の領域だったか―――にわかには信じがたい事だろう。



前の世界では挑戦するという事自体馬鹿馬鹿しい幻想だったのが、現実性を持ってちゃんと結果もあるというこの世界。我ながら神になれるかも知れないという事を知って放置しているのは勿体ないような・・・そう、損をしている気にさせられた。


「神の領域に到達する可能性のある人物を教会はとても目に掛けます。劣悪な環境であった場合には保護という形で強制的に聖都へと移動になる人もいるんです」


コソコソとシスターと話をする。シスターはやはり初めにあった方の喋り方が普段通りの様だ、おかげでコチラも変に身構えずに会話ができた。


「教会の人間は僕が神になったときに利益が欲しいと―――神すら利益にしようとするとは、教会は中々に侮れない相手です」


「そうおっしゃらないで下さい、教皇様は素晴らしい方だと聞いております。使う魔法は全て人々に作物や癒しを与え、作物の実らない大地には緑を増やすと言われています。そうして出来たのが聖都シュトラールといういい伝えもあります」


この世界には一人で島に建国宣言だけすると、一夜で城を作ってソレを魔王城として国を作った魔族もいれば、森を一人で開拓して学校を作った王様もいる。どこかに都を作ったとしても別に驚きはしない。


「私も一度は行きたいと思っておりますが中々信者が多くて・・・話がそれました、とりあえず教皇様は素晴らしい方なのです」


「それだけは伝わりました」


必死にそれだけは伝えまいとするそのシスターの熱気に若干押されながら、シスターからの話しを聞く。


「では本題ですが、神の文字が刻まれた職業を持った少年がいることを話したのは私ですが教会の信託でも同じような事がでていたのです」


{あと少しであったらしい神様候補が誕生するっぽいからその時は皆応援してあげてね~}と、教会初めてともいっても過言ではない私達にも分かりやすい言葉でお告げなさったのです。いつもは単語でぽつぽつというような感じなのに今回に限ってはそうじゃないんです!」


「シスター、が、素が出てますよ!」


確かにいつもは途切れ途切れでお告げというようなお告げにもなっていないソレが、いきなり流暢に話せば確かに興奮ものなのかも知れない。口調から言って十中八九カティウスだが。神というのは人間を超越した存在であり、よって人間以上に人間らしい行動をする奴らである。要は欲望に忠実なのだ。



「・・・失礼いたしました、なので今回の件をそれほど重く考えていただきたいのです、聖都までご同行していただけないでしょうか」


このままいけば彼女は額を机に擦りつけてお願いするだろう。それを見てからでも返事は良かったのだが・・・俺も人がいない所とは言え少し遊んでしまったので、証拠が出る前に早い所この場を去りたかった。


「どうしましょうか、とりあえず教会の教皇様にでも街の修理代や材料を食い荒らさった金を払ってもらいませんとね」


結局聖都とやらに少しの間逃げる事にした。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ