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独学の毒薬で異世界無双  作者: ほふるんるん
主人公幼少期編
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お勉強の時間 書斎 冒険者編

2年後・・・


俺は4歳になった。言葉もかなり話ができるようになり、部屋の出入りも盛んにするようになった。しかし未だに邸の一部にしか足を運んでいなかったりする。この邸の地図を最近チラ見する機会があったが、あの時に見たのは、俺の部屋が長い廊下にあって、その通路も小さな通路の一つにしか過ぎないといったことぐらいだ。



それから窓から外を覗く事が出来るようになって、外の世界にも興味が湧き始めた。最近は、この邸に来る行商人や豪華な服を着た人や、アヴァンギャルドな服を着た強面の人間・・・恐らくはこの世界で金貸しやらをする者達だろう。ウチの親父は借金でもしているのだろうか?



そんな空想を膨らませ楽しんだ。しかしそれにも小一時間で飽きて、何もすることがないので食事の時間まで廊下を徘徊することにした。今の俺は歩く事だけで喜びを覚える面白い生き物なのだ。


しっかりとした二足歩行で、廊下をスタスタと歩いていると、いつの間にか背後にいたシンリーに両脇を持ちあげられる。


「アスク様探しましたよ、今日のお勉強の時間です」


「わかった。あと後ろに立たないでくれ」


「メイドはいつも主人の背後にたつものです」


なんのポリシーだと言ってやりたい。が、実際彼女にはなぜかは知らないが逆らえなかった。


「分かったよ、で、どこだっけ」


「・・・アスク様のお部屋のお隣です。それと私がいない間にお部屋からでないでください、迷ってしまって公爵様に怒られても知りませんよ?」


公爵様・・・あぁ、クレウスのことか。


「それはだめだな、お父様はとても優しいけど恐い」


そんな事を話しながら歩いてくと、自室の隣についた。


部屋には高い天井にすれすれに作られた本棚があり、その中にぴっちりと隙間なく本が詰め込まれている事が分かる。


「この中には前に読んでさしあげた昔話から魔道書、奥の鍵のかかった場所には禁書までいろいろと公爵様によってそろえられております」


「昔話はわかるけど魔法書とか禁書ってなに?」


「ではまず魔道書の説明から、魔道書とはいろいろな種族問わずの著名者が魔法についてかかれていまして、一般的なのはマモン様の書かれた魔道教科書全50巻ですね。この邸にすべてそろっておりますので、暇な時などはお読みになればよろしいかと。中には呪文を読むだけで使う事の出来る簡単な初級の魔法や、我が国でもよく使わている一般的な生活魔法まで幅広くこの書斎は対応しております」


魔法・・・魔女が使うアレか。この世界ではあたり前のように使われているのか。


「つづいて禁書に関してですが、まぁこれは余りアスク様は関係ありません」


「どうして?」


「禁書を開くには最低でも100レベルを超えていないと認めてもらえません」


「それじゃあ禁書って生きてるのか?」


「まぁ簡単に言うならしゃべる本ですね、開くことができれば話すことができ、何かしらのスキルがもらえます。この書斎だけで全ての数は把握しておりませんが、大体111冊あるので後々アスク様を認めてくださる禁書も出てくるかもしれませんね」


ふむ、じゃあ当分禁書のことは忘れててもいいな。とりあえずそんなことよりこの邸の中と領地の事を勉強しないと俺が迷子になってしまう。


「俺はとりあえず、禁書とか魔道書よりこの領地や屋敷の事を知りたいな」


そういうと、とても嬉しそうな顔でシンリーが俺の顔をみている。


「そうですかそうですか、とてもうれしいことを言ってくれますね、うちの公爵様はとても賢くとてもお強いのですが、内政の方をほとんど私に丸投げなので次期当主のあなたがそう言ってもらえると、老後がとても楽しみでなりません」


(老後って・・・あんたまだ20代だろうが)


「無理しない程度に頑張るよ。ん?・・・じゃあお父様は一体何のために外に行ってるんだ?」


「公爵様は冒険者でもありまして、冒険者の組織であるギルドの長、ギルドマスターでもあるのです」


「冒険者ってなに?」


「冒険者とは冒険者ギルドに属していまして、町の住民や国、辺境の村まで数多の人が依頼受付所に依頼を出しにき、その依頼を受けて生計を立てている人達の事です」


「どんな事をしてくれるの?」


「依頼には簡単な薬草採取から、凶悪な魔物の討伐などにそれぞれランクがあり、ランクにはGランクからFランク、そしてEランクへと上がっていき、D、C、B、A、S、SS、最後にはSSSランクがあり、特別な儀式のあとZランクになることも可能です。ついでにいまZランクには1人しかいません」


「その1人って誰なの?」


「冒険王と呼ばれる貴方の伯父に当たる人で、公爵様に公爵の位を丸投げした、とてもかってな野郎です」


「シンリーはその人のことが嫌いなの?」


「私と野郎と夫は少し旅をした仲間でして、野郎と現公爵様のお父様がお亡くなりになったとき、若くしてギルドマスターになっていた現公爵様に、自分の権威を丸投げした野郎です」


きゅうに自分の父親が理不尽に思えてきた。爵位の事考えてないなら内政できなくて普通か、間接的にシンリーさんが忙しくなったのは冒険王のせいなのか、だから嫌いなんだな。


「・・・話がそれましたね、それでは今の領地とこの国についてお話ししましょう」



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