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独学の毒薬で異世界無双  作者: ほふるんるん
少年期編
28/185

教会パート2 神界にて

カティウスは俺を椅子に導き座らせた。神の座る椅子だから特上の座り心地がするのかと思い気や、素材の良さを十分に引き出した硬い椅子だった。


「それで、何になれと?」


「まぁ、座って座って」


「失礼・・・で、早く本題に入れよ。職質されそうな奴は嫌だぞ俺は」


「あの世界にはまだ警官はいないだろ?」


「見回りの騎士ならあの国にもいるだろ」


「なら心配はない、きっと君の今の顔ならされる事はないさ。それにオリジナル職というのは名誉な事なんだぜ?オリジナルってだけで自分のやりたい事を必ずやれるって言っても過言じゃない」


「それは流石に言い過ぎだろう」


「君は特例っていうか、僕の知人だろ?神様だって人格があって人と似たりよったりの考え方するんだから、勿論ひいきも当たり前に起きるワケであって」


人間と同じような人格を持つ神様って、どうなんだ。そういう奴らが上に立って本当にこの世界大丈夫か。ああ・・大丈夫じゃなかったな、実際に。


「失礼な奴だな君は、これでも世界は回っているだぜ。それに聞くけど何でオリジナル職業なんて神がひいきするような元を僕達、もとい神が作ったと思う?」


「自分に都合の良い人間だけ力を与えるためとか・・・いや、そんなわけ」


「ピンポン大正解なんだよソレが!いや、マジで神様とかそういう奴らだから。優秀な部下がいれば神もその分仕事が楽になるって理由で作られたのがこのシステム。今回君の前に僕が出て来たのも、君に色々な加護を与えている神様の代表っていうか、やりたい奴がいるならどうぞって感じの流れでココにいるワケ」


死ぬ前は良い思いが出来るけど、死んだ後は神様のために働いて転生してくださいってことか。上手く考えられたシステムだな。神にはデメリットも少ないだろうし、確かに神からしてみれば良い仕組みだ。


「まあそうゆうことだ、それで?どんな職業をお望みなのかな?」


話しをそらしたな?


「さ、早くー。職業決まんなくなっちゃうぜー」



「そうだな、自分の知識と毒にもっとのめりこめるような、そんな職業は・・・あるはずないか」


「また研究者か・・・二度目の人生なんだ。もっとなんかやろうとか考えようとは思わないのかい?」


人間人生が二度あったとしてもやろうとすることは基本的に変わりはしないだろ。駄目な奴はまた駄目な人生を、成功する人生を歩んできたやつはまた成功する人生しか選ばない。


そして俺は毒を作り続けた人生を歩んできた、つまり二度目の人生も一度目の人生に少しプラスで何かひっついたような人生程度しか歩めないと何となく悟っている。結局大きく変わろうなんざよっぽどのことが無いと不可能だ、あくまで32年と6年生きての考えだが。


「まあ、考え方は人それぞれで良いと思うよ?君みたいな考え方の人間は少し寂しいとも思うけどね。君みたいな奴は、早く嫁でも貰って幸せに暮らせばいい。そうすればもっと他の事にも目を向けられるようになるさ」


「俺だって一つの目標はあるんだ、前世でかなわなかった夢が・・・記憶の欠片の中でそれを思い出した。その為にも俺は更なる研究が必要でだな・・・」


「よし分かった、もう君にはやるべきことが決まっているようだし、職業もなるべく君の意に沿う形にするよ・・・僕の負けだ。そだね・・・安直に賢さと毒の『神』と、でもしておこうか」


「そのままだな、それに神って職業だったのか」


「神様は皆の信仰心でなる事が出来るし、信仰心によって食事とかも色々グレードが上がるから一度君もやってみなよ。楽しいぜ」


「カティウスは元は人間だったのか?」


「僕は神と人間の間に生まれたからハーフゴッドさ。だから初めから半分が神様で、半分が人間だった。色々と苦労もしたし、人の気持ちも多少は分かるつもりだよ」


必要のない存在に態々なるなんてな・・・物好きなやつだ。


「君は酷い奴だなぁ・・。だけどそうだなあ、皆が自分の存在を覚えている限り不老不死で他に色んなところに転移できる扉を持つことを許されて他には・・・信仰心稼いだら良い食事ができるとか、デザートつくとか。色々神になっても面白いコンテンツは沢山あるんだぜ。だからなろうぜ、神に」


「信仰心を稼ぐって・・・お前少しは言い方を考えた方が良いんじゃないのか?」


「いいんだよ、神様は頑張るだけじゃなれないんだから。それに信仰を集めるのも並大抵の努力じゃあ不可能だ。僕ぐらい簡単に言える神ってのは案外凄いんだぜ?」


「お前がなれるなら俺もなれるだろうな」


「げ・・・本心かよ。傷つくなぁ・・・」


「神の嘘は人でも見破れるんだな」


「人の嘘を神は見破ることが出来ないけどね。バイバイ陽葉あきよう、もう時間だ」


後ろから迫ってくる白い光に包まれ、気がつくと部屋にはシスターとメロエの姿があった。


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