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独学の毒薬で異世界無双  作者: ほふるんるん
グダグダ編
159/185

色々なその後の話し 5 クリスマスイブ(クリスマスなんざクソ喰らえ)

サブタイトル通りです。

時間はあれから少し流れ、現在の日付は前世で言うところのクリスマスイブである。


十二月の二十四日である。さっきクリスマスイブと言ったのだから分かると思うが、ここは異世界であり、異世界アトレアとそちらの世界が偶々同じようにクリスマスイブであるという事を、簡単に伝えるためでもある。まぁ、俺がこうやって四次元の壁をぶち壊して話をしているのは他でもない、明日がクリスマスではあるが、次話がクリスマス回では無いということを伝えに来たのだ。


壮大なメタ発言をしている事は分かっているが、俺とその知人によるクリスマスの様子が書かれる事は無いので、ソレは来年に期待して貰いたい。来年のクリスマスまでに俺が生きていればの話しだが。


そうそう、昨日竜海に伝書鳩で『今日はイブイブだなぁ!』と送った所、『アスクさん、メッチャどうでも良い事で鳩飛ばしてくるぐらい暇なのは伝わりました。あと、イブイブってのはおかしいですよ。イブに前夜なんて意味はありませんからね?』など、というメッセージが届き、赤っ恥をかいたのだった。


君らはクリスマスイブの前の日を間違ってもクリスマスイブイブなんて言うんじゃないぞ。俺のように恥をかきたくなければな。・・・・・・・・・ふう、さて、まあ、クリスマスイブスペシャル感がこんな感じで出せただろうか。一応スペシャルという事で四次元の壁を突き破ってみたんだが、いかがだっただろうか。


特にクリスマスイブに俺が特別やる事は何も無いので・・・・・と言ってもクリスマスの文化はあるのでティア達はパーティなどしているかも知れないが・・・・・まぁ俺は別にやることは無いので。今から俺がクリスマスイブよりも前から今まで、あれこれやってきた作業の話しをしようと思う、クリスマススペシャルなんて来年もしねえよと思いつつ、第四の壁の向こうから聞いてくれ。俺の自宅謹慎中の話しを。



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・



ある晴れた秋と冬の境目とも言える季節の頃、分かり難ければ十一月と言い変えることが出来るこの頃。俺はかけられた手錠をカチャカチャと言わせながら、ベットの上で日光浴をしていた。俺の部屋の温度は大体二十二度ほどで、日光も当たるのでまあまあ温かいお部屋にいる。


ウチの国は北と南で温度差が激しく、エルフの国の方は南側なので温かく、逆に帝国側に近い領地は寒いのだという。例を挙げると北側、一部のジーナの領地は既に雪が多く積もっているのだという。謹慎中なら雪かきを手伝いに来なさいという、伝書鳩ならぬ伝書 劣化竜種ワイバーンがさっき飛んで来たが、次に劣化竜種ワイバーンが飛び立ったのを見たものは誰一人いないという。


タレに使う醤油と砂糖と味醂みりんはメイドに頼んだから足を動かさずに済んだが、流石にベットで食うわけにもいかなかったので、地べたに胡坐あぐらを掻いて座り、ズリズリとそのまま移動して暖炉の傍まで近寄り、暖炉の火で肉を焼いた。途中からタレを付けながらまた焼いて、しっかりと焼けて食べられる頃には部屋にしっかりと焼き鳥の臭いが染みついていた。


メイドがすまし顔で焼き鳥をチラチラとみているのを横目に食った焼き鳥は中々に美味かったなぁ、あれは一人で食べる時には味わえない美味さだ。その後何度か焼いてはタレをつけて焼き、そして食べる、を繰り返した。全て食い終わった後は調理に使ったメスとマグロ包丁を自室の机の中に戻し、メイドからそっと差し出されたティッシュで手を吹いた後、また俺はベットの上へと帰った。



まずは食欲を満たした。



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


ベットに横になって数十分後。俺は睡眠欲を満たした。



分かってはいたが自宅謹慎は暇だ、手錠のせいで魔物一頭の羽交い絞めすら困難になる始末だからな。魔法やスキル、ステータスまでもが封印され、まともに体さえも動かす事さえ出来ないという笑えない状態にあるのだからそれも仕方がないとは思うが。



しかしそうこうしていてもやはり満たされないモノは出来て来る。食欲も満たされ、睡眠欲も満たされた俺に残る欲求とは何か。勿論九歳児に性欲は無い、そうではなく、知的欲求が全然足りないのだ。研究することには最低限度の設備がいる。しかし最低限度の設備は今俺の亜空間の中にあり、俺はソレを取り出す為に魔法を使わなければならない。しかし魔法は素人以下・・・・苦笑いしか浮かばない。



しかしそうだからと言って俺も知的欲求を抑えることが出来る分けも無く、ワイバーンの翼の骨で体を支える杖を二本作り、途中で一本いらないと一本捨て。俺は本を探しに書斎へと向かった。



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・





隣に書斎があるというのはとても良い事だと思う。最近入る頻度が減ってしまったが、こういう時にはずっと入り浸っていたい気持ちになる。俺はどちらかというと誰でも手にとるような本には一ミリも興味が湧かず、誰も手にとらなさそうな本を見ると時々手が伸びて手にとって眺めてしまう奴である。


そして、(絶対このネタ誰にも伝わらねえよ)とか、(表現がくど過ぎる、無駄に詩的だなぁ)とか思いつつ、関心して数多の作者達がこの本達を執筆している時の情景を考えている。内容がクソなだけに余計なことに集中できるのはこういった作品の醍醐味だと勝手に思っている。


大衆に向けてではない、誰か一人に届けば良いという、個人の趣味の領域から外れていない作品というのを俺はどんな名作よりの何よりも好む変態である。そしてその中で、偶に、極々稀に、本気で裏設定までしっかりと練りこまれた作品が見つかる時がある。


そしてその大衆から見放された本当の神作品を、隅から隅まで読破した時、自分はまた一つ賢くなったのだと、背徳的な雄叫びを上げそうになる。実際にあげたらただのヤバい奴だが、そういう気分になるということだ。


そして絶対に役に立たないであろうと思われた知識を蓄えに蓄え、蓄積に蓄積を重ねた結果。それは個人の発想の飛躍を助ける神風になり、新たな思考の形態を生んでいく。今の前世でのその経験値むだちしきを大量にコッチの世界に持ってきたのだから、竜海の言うチートも良い所だ。


そして経験値むだちしきはこの世界にも少なからずある。教科用図書なんてのは言ってみれば説明書マニュアルみたいなもんだからな、経験値むだちしきはあるだけ人生を楽しく出来る。


例えばこの本なんてのは面白い、誰が書いたかは分からない、作者不明だ。淡い光を放ちつつ俺の体が吸い付くようにして手にとられた魔導書、名前は・・・・



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■ 魔導書【混沌の総帥】 希少価値レアリティ不明アンノウン



効果:

 

説明:



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手抜きのされたアイテム説明欄だが、名前だけはしっかりとついているようだ。【混沌の総帥】というらしい。本を開こうとしても開く事が出来ず、奇妙な模様の鎖で本自体縛られている所からしてまだクレウスさんと母様カトレアが閲覧できていない本だという事がすぐに分かった。


取りあえずはじゃあこのお宝本を持って一時撤退だ。後ろのスキールニルが俺の持っている本を見て一瞬だけ脈のテンポが速くなって、スキルの透明度が落ちたのが分かったからだ。コレで「この本はまだアナタには早いです」なんて言われたら困るのは俺だ。この本は俺の部屋まで守らなければなるまい。





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小走りで部屋に戻り、早速鎖の撤去作業に取り掛かろうとするとその手をシンリーにつかまれた。


「この本をどこで?」


「書斎にあったぞ」


「書斎の本は全て把握済みです。そのような本は存在しません、何所から持ってきたのですか?」


「メイド長、本当に書斎に行っただけです。私が見ていました」


「スキールニル・・・・あなたが言うのならばそうなのでしょうね。・・・・しかしなら少し困った事になりましたね・・・・」



困った事・・・・・というのは、大体俺の本を見ながら言っているので察しはつくが、コレは渡さんぞ?

コレは神作品の臭いがするからな、先にみられて感想などいわれでもしたら、手錠つけたまま森の中に脱走してやる。


「・・・・・渡さんぞ」


「ただのマッチョの男の子に負ける要素は皆無なので、力づくでも良いのですが・・・・アスク様がそこまで言うのでしたら、今回の開封はアスク様がされても構いませんよ。しかし私達同伴の元でですが」


「一人で読ませろよ・・・・本ぐらい」


「魔導書はステータスの力を失っているあなたにも容赦なく襲い掛かります。それでは私達の今後に関わりますので、ご了承下さい」


本が襲い掛かる・・・・一体このメイドは何を言っているんだ。本型の虎ばさみじゃああるまいし、魔導書と言えどあるのは文字だろうに。


「それと私達同伴、ということにも分けがございます」


「わけだと?」


「アスク様のその手に持つ魔導書は・・・・・・私の生きて来た中で一番危険な臭いがします。腐敗臭・・・とでも申しましょうか。形容し難い何かを感じさせられたのはコレが二度目です」


「一度目はいつの時だったんだ?」


「とある神の代行者と戦った時・・・ですね。大会の時の相手にその本と同じ臭いのする相手と戦いました」


「ソイツの名前とか分かるか?倒したんだろうが、名前ぐらい覚えていないか?」


「負けましたよ」


「・・・・・ん?」


「一回戦目の相手で、その代行者に完膚なきまでに負けてしまいました。彼・・・彼女はジェームズと名乗っていました。次の相手にはシンリーと名乗っていましたが」


「ど、どういうことだ?」


ウチのメイドの言っている意味がいまいちよく分からない、まずコイツは例の最強の奴らばっかりが出る大会に出ていたのか。そしてその一回戦目でその代行者やらに負けたと。それでソイツの名前はジェームズやシンリーと名乗っていたと・・・・名前は偽名か。


「彼か彼女か分からないというのは中性のような顔をしていたという事なのか?」


「いえ、アレは存在自体を変化させるのです。老若男女全ての有機物に変化することが可能でしょう。最後に戦った竜王戦ではまた別の姿で戦っていましたから。・・・確か、光の剣を持った女性の勇者のような姿でした」


「光の剣を持った女性の勇者・・・」




竜王で、女の勇者と言われたら俺はアルバートを思い出す。アイツの祖先は竜王に会っている、アナスターシャの女勇者についてはつい最近聞いたばかりだ。大会でそのアナスターシャの女勇者になっていたのだとするとその代行者、竜王の逆鱗に触れたのではないだろうか。



「結局は竜王が力を見せつけるように、圧倒的な灼熱のブレスによってアレは炭になり勝敗は決しましたが、私の考えが正しければアレはまだ生きています。再来年の大会にも出る事は間違いないでしょう」


やっぱり竜王にやられたか・・・・アイツに力比べで勝とうなんて神に知恵比べで勝つより難しいだろうに、馬鹿なことをしたなぁ・・・・。力比べしたらどの生命体も竜王の前では等しくタカラダニだろうから、フルボッコは確定として・・・・よく生きてるって思うなソイツ。


「アスク様、神の称号を持つ者達はそう簡単にはその存在の消滅を許してはくれません。殴って死ねば楽なのですが、彼らはタフネスだけは悪魔やその他を超越してありますから。・・・そしてアスク様、本題に戻りますが、私の戦ったジェームズ(仮)は、まだその本よりかはマシな臭いをさせていました。圧倒的強者であることを私に自覚させるような、意識的に発せられた他人を狂気に陥れる波動・・・とでも言いましょうか」



波動ねぇ・・・・ジェームズ(仮)というネーミングセンスに笑いを堪えるのに必死だったが、最後のは聞き取れた。シンリーにはこの本からそのジェームズ(仮)よりも強い狂気に陥れる波動が出ているのだという。


シンリーが俺よりもとても強い為にそう感じるのだろうが、俺はこの本から何も感じる事は出来ない。ただ何となく手にとってソレで鎖の巻かれた本だから、『ちょっとイカすじゃねえか』と思ったぐらいだ。

中二心をくすぐられた程度だ。


「ちょっと開けるのに時間がかかるかも知れないが、それまでずっと待っているつもりなのか?」


「はい、アスク様がソレを開けるというのならば」


「・・・・・・・・なら少しでも早く開ける為にこの手錠を外してはくれないか」


「それで脱走されてはかないませんから」


「ちょっと邸内を歩いても良いか」


「私達はメイドです、アスク様の行く場所にお供致します」


先ほどのセリフはスキールニルだ。お前いたのかとは思ったが、よく考えたら初めからいた。俺が行くところ全てにお供してたら精神的に参ってしまいそうだが、そこの所は考えているのだろうかね。


杖を突きつつ、そんな余計なことを考えた。それから邸の中を歩いていると、途中でネル先生に会った。ネル先生は以前と変わらず小さいままで、眠たそうに枕を持って歩いている。寝ぼけてこんなところまで歩いて来たのだろうか?


「ネ・・・ネル様!?何故このような場所に!お部屋は此方ではございませんよ!?」


シンリーの様子がおかしい。


明らかに動揺しているのが目に見て分かる。ネル先生がそうさせたのかどうかは知らんがシンリーにとっては何か一大事のような表情になっている。


「ん・・・・なんか、誘われた・・・・」


「誘われた―――――?ハテ、可愛らしい夢でも見ているのでしょうか。ネル様、さあ、お部屋に戻りましょう」


「黙れスクルドぉう・・・私は眠いのぉ・・・・魔力を・・・・・・その本の魔力を見せろぉ・・」



シンリーを誰かと勘違いしている・・・・コレはシンリーをネル先生に任せるチャンスじゃ無いか?




「シンリーはネル先生をお部屋まで運んであげて下さい、コレはメイド長にしか任せられない仕事です。お願いしますね、シンリーメイド長」


「・・・・・かしこまりました」


「まぁ・・・・・まぁりょぉくぅ・・・・・・ほしぃ・・・・・」



幾らでも自分の分があるだろうに、随分と欲張りな人だ。それか・・・ネル先生も欲しがるようなお宝なのだろうかこの本は。


あの感じからして、眠っている最中に中途半端に覚醒した寝ぼけ状態であることは間違いないし、それでここまで歩いて来たのだとすれば相当な執念だぞアレは。


あるんだな、コレには・・・・ソレだけの価値が・・・・・フフッ・・・・楽しみになって来たじゃねえか、少しばかり早い福袋ってワケだ。ワクワクするねぇ。


「アスク様、体長が優れないようでしたら直ぐにお部屋にお戻りください」


「コレは寒くて震えてるんじゃないから心配するな。嬉しくてなぁ・・・ハハ、震えてんだ」


ネル先生が欲しがるような魔導書なんてのは、俺がこれから探したって見つかるかどうかも分かりもしない。今はコレの死守と開封が先だ、早く、早く開けたい。早く中身を見たい、どこだろうか、コレを開ける手がかりは。


「アスク様は不思議なお方です。ずっと見ているはずなのに、いつの間にか別の誰かになっている時がございます」


「そうか、はは。精神的にも爺さんには痛めつけられたからな、感情の波が少々荒いかも知れないが許してくれ」


「そ、そんな許してくれだなんて・・・・恐縮でございます」


それから杖を突いて足を進め、杖を突いて足を進めを繰り返しているとようやくあった。それを開封出来そうな場所が、直感的にここだと分かった。逆にここじゃないと開かないと思った。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・














「着いたな」


「ここは・・・アスク様の鎧のある部屋・・・・ですか」



この部屋は俺の鎧が保管されている場所であり、父曰く何かが鎧に憑りついていたため除霊の最中だった場所である。試しに中へと足を踏み入れると確かに暗くヒンヤリとしていて、どこかそういった類の物が出そうな雰囲気が出ている。


コレはいるぞと思った、霊感は前世の頃から全く無いがなんかいる気がする。俺とスキールニル以外に脈打っている何かがいる。部屋の中心に歩いて行くにつれてその音は俺を中心にして重低音のように響いてくる。


「そこにいるのは誰だぁ・・・」


声を上げて威嚇する。今の俺にはそれぐらいしか出来ない。しかし効果覿面のようで、天井に張り付いていた何かは鈍い音を立てて俺の目の前に落ちて来た。


―――ゴトリ―――――――


血が心臓によって前進に送られる音が聞こえる、命の、心臓の音がする。


「お前が・・・・鳴らしているのか・・・?」


―――――ドク――――――ドク――――ドク――――――



そうか、そうか・・・・お前は生きているのか。・・・・ははは、ファンタジー最高だな。・・・どうしてこう、クリスマスイブなんかに最高のプレゼント持ってきちまうかなぁ・・・。一日早いぜサンタクロースよ。


「アスク様・・・コレはアスク様の鎧・・・なのでしょうか・・・」


確かに目の前にあるこの鉄の塊のような何かは俺の鎧には到底見えないガラクタそのものだ。しかし俺の腕の中で確かに本が震えている、俺を使えと、そう言っているように今の俺には聞こえる。本当に末期かも知れないが、そう聞えて来る。苦しい、早く出せと、そう聞えて来る。


「あぁ、正真正銘。俺の鎧だ、後はこの本を使えばコイツらの皮がむける。コイツらはずっと待ってたんだ、主人(俺)がもう一度自分達を着てくれることを・・・なあ?そうなんだろう、何となく分かるぜ、俺にはよ――――」


この瞬間だけはファンタジーを認めざるおえない。体から湧き上がってくる汗が止まらず、鎖を解くその手だけが一滴の汗もかかずするすると動いていく。


そしてペラペラと分厚い壱枚壱枚の紙がめくれて行く。そして、コイツらは目覚めた。


「お前達、お誕生日おめでとう。残念ながらメリークリスマス一歩手前だ。だが喜べ、明日はお前達のお披露目に精一杯使えるぞ」







■ 混沌永劫崩壊神体カオスアイオーンアザーティ 神話級ゴッド


効果:腐敗14 蘇生13 進化1 未完全適応1 回復魔導第一式 回復魔導第弐式 回復魔導第参式


継承:完全適応 回復魔導第零式


材料:至高の上下鎧 至高のヘルム 至高のブーツ 至高のガントレット


説明:我が家畜(加護を受けし者)よ・・・・・きさまは我の罵詈雑言ちょうあいを受けるに値するうつわと認知した・・・しばしの間・・・・・・底辺きさまに我の力を貸し与えよう・・・・物にしてみよ





超越級を越える正に神の領域、神話級。最高の一品です。

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