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独学の毒薬で異世界無双  作者: ほふるんるん
主人公幼少期編
15/185

主人公初めての毒薬生成と品質

今回やっと毒がでてきます。

俺とメロエが三十分ほど遊んでいると、ジャバがメロエを向かいにきた。


「メロエ、用事が済んだから帰るぞ」


「は~い」


「今度会ったらちゃんと遊びを考えておきます。また・・・来てくださいね」


最後の一言はかすれたような声になってしまったが、それが聞こえたのかどうか知らないが、メロエは、


「バイバーイ、アスク、また遊ぼうね」


と言って、向日葵のような笑顔を浮かべながら帰っていった。魔力を粘液のように変えたり棒状にしたり、色々したが、メロエは僅かの魔力でも丁寧に扱い、物は小さくともとても子供とは思えないほどに器用な子だった。


「また一人の時間・・・か」


昼過ぎでまだまだ寝るには時間がある。暇だなぁ・・・暇すぎる。楽器の練習も今日はないし、勉強も剣を振る気も起きない。こういうなにもしたくないし、無性にもやもやする日ってのは結構あるものだ。体と心は繋がってるとか鼻高々に言う奴もいるが、結局のところ心は心で体は体だ。


体が風邪で怠い時にもっと色んなことがしたいと思う時もあるし、逆に体はとても軽いのに、気持ちは沈んでもう何もしたくない、ゴミに捨ててしまいたいと思う日とかもある。俺だけかも知れないが。


そういう時は誰かに当たるって相場が決まっている。暴力じゃなく、非暴力で誰かに当たるんだ。相手に迷惑をかけると思って、相手の胸を借りる。例えばそう、最近俺の周りでそう言うことが出来る人と言えば・・。


「先生、余っている毒薬の素材になりそうな物ありませんか?」


「いきなり何?まだ・・・ねみゅい・・・」


先ほど寝たばかりなのだからそれもそうだろう。だけど、俺は暇なんだ。暇だと欲求が表に出て来やすいし、それを行動に移すのも早くなる。自制の仕方は知識にはなかったし、恐らく今も昔もそこだけは変わってないはずだ。


「カレーを鼻元に置かれたくなければ場所を吐いてください」


「多分そこらへんに転がってるやつ・・・大丈夫・・・」


そう言い残すとうつ伏せでベットに倒れてしまった。小さい子がうつ伏せで寝るのは少し息苦しいだろう。


「ありがとうございます、先生。あと少し我慢してくださいね」


普通四歳児が幼女のうつ伏せを仰向けに直そうと思うと少し手こずると思うが、異世界の発育の良い四歳児だったためそれは容易に行う事ができた。


「それで・・・何するの?」


仰向けになって、顔だけこちらに向ける彼女に自分がギリギリ出せる情報を含めて話す。


「僕のユニークスキルを少し研究しようかと」


そう言った矢先、先生の目がカッと見開いたかと思うと既にそこには眠そうに瞼をこすっていたネルの姿はなく、何故か体からオーラのような物まで滲み出て、新たな知識を探す獣のように涎を垂らしている。



「私も見る・・・構わない?」


「ダメといってもみますよね?」


「・・・うん」


「では、簡単な調合をしてみます。」


「ユニークスキルで調合する所見るの初めて・・・楽しみ」


「期待はしないでください、えーっとじゃあここにある、これなんだろ?鑑定」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

■クロノカの種 (標準)

効果:口に含むとピリッと舌が痺れる。

説明:クロノカの花の種。毒性があり、昔から狩りなどに使われていた。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「クロノカの種なら・・・大丈夫」


「では、作ってみます」


前世で初めて毒を作った時の事を思い出す・・・種を潰して、鍋で湯がいて、こす、という作業を丁寧に初めは手作業でやっていく。勿論湯がいたりなどは魔法を使って楽をしていく、こんな事に時間を費やす暇はないので八分でしたくを済ませる。


「えー、まず土魔法で丸底フラスコをつくります。種を丸底フラスコにいれて、水魔法で水を、火魔法で火をつけて湯がき、不純物を取り除いたら・・・・よし、完成だ。鑑定をしてみよう」


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

■毒のポーション(特異級)

効果:浴びると激痛がはしる。

材料:クロノカの種

説明:一般的な毒薬、高品質のものがたまに出来る事がある。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


「特異級ってどのぐらい凄いんですか?」


「特異級は、10品質ある中の下から4番目・・・はっきりいって子供が作れるもの・・・違う・・・流石ユニーク・・・」


「品質って他にどんなのがあるんですか?」


「最低品質の劣化、一般に売られている標準ノーマル・・・腕のいい者が作る高品質レア・・・腕のいい者の時々作れる物が特異級ユニーク・・・人ならざるものが作ることができる精霊級ファンタズマ・・・高難易度のダンジョンや塔にできる財宝から時々見つかる伝説級レジェンド・・・SSSランクのダンジョンにたまにでる古代級エンシェント・・・サタンや冒険王などが作ることのできる超越級アルティメット・・・神が勇者に与えるとされている神具を、神話級ゴッド・・・神を作った世界の意思が創造したと言われる深淵級アビス・・・これは世界にまだ一つしかない」


珍しく饒舌に話してくれるネル先生、もはやこれ以上話をさせるのは可哀想に思えたので、そうそうに部屋から退散する。


「今日はありがとうございました、また明日お願いします」


作りたてほやほやの毒薬を土魔法と火魔法で作ったガラス瓶に流し込み、コルク栓のようなもので蓋をし俺は部屋に帰った。そしてこの毒を作っている時に感じた事が一つある。


「コレは・・・以前にクロノカの種で毒を作った時の記憶か・・・余計なことをする」


小さな、ほんの数秒の記憶が・・・ふとデジャヴュのように過った。












ネル先生にとても頑張ってもらいました。次はスキルをさらに使っていきます。

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