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黒妖犬の話

続き…のはずです。



最近、執筆中に窓ガラスがドンドン叩かれる怪奇現象が起こっております。

気のせいだと思いたいです。

自分は死神のような仕事をしている。


妖怪や祟りや呪いなど、不吉な予感がしたときに忠告をしに現れる。


外見は黒い犬の頭だけ。しかし頭だけで1メートルもある。首から下は黒い炎が出ている。それでよく火車と間違われるが、あいつ等は化け猫だ。そこは間違えないように。


しかし、祟りとか、呪いとかの不吉なことは、めったに起こらない。

起こらないはずだった。


そこは、平凡な人達が住んでいた平和な村だった。


しかし、十数年前から、人が毎晩一人。また一人と死んでいく不可解な事件が続いている。


しかも、毎回死んだ人の家が血で真っ赤に染まっていた。


明らかに異常。

自分の仕事も増え、休む暇もない。


そこで、自分はその原因を探すことにした…。


べ、別に仕事をサボりたいとか、そんなことは一切考えてないぞ?


死人を何人も地獄に叩き落とす単純作業に飽きたとかでもないぞ?


そう……。なぜか祟られたり呪われたりした人間は問答無用で地獄に叩き落とされる。


そのおかげで、今。血の池に大繁殖したクラゲのように死者たちがプカプカと浮かんでいる。


とてもシュールな光景だ。


おっと!祟りの主を探すのが目的だった!


とりあえず殺気が充満している村近くの山が「当たり」だろう。分かりやすい……。


山の中間辺りに一気に移動する。

目の前には尻尾が三本の白い狐が、人間を喰らっているところだった。


死体は頭を半分に食いちぎられ、腸を引きずり出されていた。

狐の頭は赤く染まっている。


「おい、そこの化け狐。そんなに人間が美味いか?」


狐は今度は残っていた頭を食べながら。


「いや……、反吐が出るほど不味い。」っと、言った。


「ではなぜ人間を襲う。」


「憎いからだ!!」


狐は頭蓋骨を噛み砕き、そう言った。


「何年も前から人間は俺から全てを奪っていく…。親も、友人も、食料も、この俺の森も奪おうとした!そんな人間が憎い!お前に解るか!四十年奪われ続けた気持ちが!お前に解るのか!目の前で母親が気持ち悪い人間に撃ち殺された気持ちが!」


「…………ん?ああ、すまん。寝てた。」


そんなこと言われてもどうしようも無いだろうが。


人間ってのはそういうもんだと思うしか無いだろうに……。


「とりあえず、殺戮だけは止めてくれ。自分がサボ……いや、仕事が増えて大変なんだ。」


「知るか…。俺の復讐はこの村の人間だけじゃない…。人類全てに、だ!」


駄目だこいつ…。聴きもしない。


「とりあえず忠告はしたからな。」


そう言い残して山を離れる。


自分が不吉を運んでいくのは人間だけではない。

平等に、誰に対しても運ぶのだ。

自分はこの不幸な化け狐 にも平等に。



ただし、どんな不幸が訪れるのかは解らない。


自分は今日も仕事をサボ……いや、熱心に仕事をこなす。はず。


まあ、続きはぼちぼち書いていきたいと思います。

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