第七章 第一話 神魔斬刀《レイスト・ブレード》
エミリアは、魔方陣を展開した。
五紡星の陣である。
「五精霊無明陣!」
五つの光が、一つとなって、エルドに襲い掛かった。
「これは、無属性魔法・・・!」
次の瞬間から、魔法の打ち合いとなった。
「今のうちッ!」
フェアリーが、エミアの側に飛んできた。
「始めまして。ボク、フェアル。母上様の弟子兼助手です。早速ですが・・・」
フェアルは、ポケットの中から、ビンを取り出した。
「これをどうぞ。エリキシルには劣りますが、超強力な魔法一回分の回復には足りると思います。」
「ど・・・どうやって出した・・・?こんな大きなもの・・・」
「師匠が発明された、『空間圧縮袋』です。」
「うちの家系って、意味なく便利なものばかり・・・」
気を取り直して、受け取る。
「ありがとう・・・フフ・・・そういうことか・・・」
エミアは、剣を抜き、印を結ぶ。
「これって・・・」
ヘイゼルが声をあげた。
「エミアの研究中の・・・!」
「我が識る全ての神々よ・・・この世界の守護者となりし我が血脈に連なる英雄たちよ!その全ての力もて人に仇なすものどもに裁きの刃を・・・」
そのころ、エミリアとの打ち合いが原因で、エルドの魔力にも底が見え初めていた。
「余裕をかましていたあなたも、そろそろ限界ね。」
「何ッ!?」
気づいた時には、手遅れである。
鎧をまとっているとは思えぬスピードで、エミアが、呪文を詠唱しつつ突進してきたからである。
「・・・今ここに!神魔斬刀!」
エミアの剣が、光をまとった。
銀色の光だ。
光の刃というべきか。
刃渡り六メートル、幅二メートルか・・・
「くらえッ!」
そのまま、袈裟懸けにする!
「ぐッ!うおおおおおおッ!」
この日・・・魔王の一人が消滅した。
この時より世界は再び、結束し、前時代の過ちがこの時代に起こりつつあることを自覚する・・・
神魔斬刀の元ネタは、スレ○ヤーズのラグナブレードです。




