第三章 第三話 氷術士エクス王子③
魔王・・・それは、エルフの古代文明時代に大魔王の配下として暴れまわった支配者たち・・・
闇魔王デラル、
獣魔王ビースト、
竜魔王グラド、
妖魔王エルド、
海魔王グランデ、
鳥魔王ガルーダ、
霧魔王ストーム、
氷魔王フリージア、
炎魔王フレーム、
雷魔王サンダス・・・
しかし、この十人のうち、グランデ・ストーム・フリージア・フレーム・サンダスがエルフの騎士であるレイとヴェイに倒され、残り全ては大魔王と共に封印され、デラルは二代に渡るレイストに倒された。
「・・・」
エミアは、何を思ったのか、剣を収めた。
「何の真似だ?」
ビーストが尋ねた。
「・・・・・・・・」
なにやら、呪文を唱えているようだ。
そして構える。
「ギガボルト!」
エミアの右拳に雷光が炸裂する。
「狼牙雷撃拳!」
「うおっと!」
ビーストは、それをかわした。
しかし、服の一部が焼け焦げる。
「いけない・・・『レイスト一族』は『勇者の戦友』の一人の血すら受け継いでいるのだったな・・・
人狼の血は薄くなっていように、ここまでやるとは・・・」
「修行の賜物よ!」
「それを聞いたら奴ら『ますます許せん!』とか抜かすだろうよ・・・レイスト一族は総じて『見える努力』や『結果』が大好きな連中だが、少しでも『見えなければ』絶望するからな・・・
宗家連中はそんな心得知らずはいないだろうが、『分家』はどうだろうな。」
皮肉なことに、これが現代日本の格差の原因です。魔王様たちにも描写に協力していただきます。




