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第二章 第三話 合流
エミアは、世界樹の里改めイグドラシル・シティに向かっていたところ、ティアにつかまった。
「何やってんのかなぁ・・・?」
「ひ・・・姫!」
「ん?」
ティアは、エミアの髪のリボンに気づいた。
深い藍色のリボンである。
これは、今年のエミアの誕生日にヘイゼルからゴールドミスリルの指輪と共に贈られた言わば求婚の証・・・愛の証である。
エミアの武具は、白銀騎士であることも手伝ってか、全て銀。しかし別に合う色といえば、青。エミア自身の騎士服の色も青が基調となっている。
「このリボンとレイストの鎧と盾・・・本気ね・・・」
「はい・・・」
「私も行くわ!遊学を兼ねてね。」
しょうがない・・・
エミアは、ティアの説得を諦めた。
人狼の血が表に出ているため、同族の目上の者には基本的には逆らえない。
「わかりました・・・」
「OK!」
ティアは、ぱたぱたと尻尾を振っている。
さて、どうなることやら・・・




