表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ハーフエルフ・アドベンチャー  作者: SHIN
第一部 騎士の少年
5/128

第一章 第一話 人狼の少女

「・・・・・・・」

疲れた。

行けども行けども森・・・

レイストが、いくらハーフエルフでも迷ってしまってはどうしようもない。

コンパスを取り出してみる。

針は、北を指している。

目指すは、エルフの里。

世界樹の里と呼ばれる隠れ里である。

やがて、日が暮れてゆく・・・

「野宿か・・・」

レイストは、薪を集めて積み上げた。

「炎よ・・・礫となりて、燃え上がれ・・・炎の弾丸フレアブリッド!」

レイストの指先から炎の弾丸が飛び出し、薪を焼き始めた。




ぺろぺろ・・・

「ん?」

ぺろぺろ・・・

何者かが、眠っていたレイストの顔を嘗め回していた。

「わわっ!」

慌てて飛び起きたレイストは、『それ』を見た。

銀色の毛皮をまとった狼であった。

しかし、妙である。

狼であるにも関わらず、火を恐れない。

それどころか、『人』であるレイストを何か親しげに見ているだけのようだ。

「???」

やがて狼は、口をもごもごとさせていたが、次の瞬間、その姿は消え、そこにはまだ幼い容貌をした少女が立っていた。

本来、人の耳がある場所に、狼の耳が生え、腰からはふっさりとした尻尾が生えている。

上半身には、チュニックを着て、下半身にはゆったりとしてそれでいてぴったりとしたスボンをはいている。足にはショートブーツをはいているようだ。

「ハーフエルフが森で迷うなんて、珍しいね。」

人狼ワーウルフか・・・

僕は、レイスト・ティアムル。トラルティアの騎士だ。」

「わたしは、セリナ。」

人狼ワーウルフ・・・

獣人族の一つに数えられる種族で、主に狩をしている。

気性が激しい個体が多く、交流は難しいが、手懐けると犬のように懐くとされる。

「僕は、世界樹の里に向かっているんだが・・・」

「OK!案内するよ!」

にっこりと笑うセリナ。

だが、この時レイストは気づいていなかった。

彼女が、自分の人生を左右する存在であることに・・・

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ