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最終章Ⅰ 第二話 魔将Ⅳ
「レイスト・・・先へ行って!」
セリナが、魔拳将軍フェンリルを前にして構える。
「わかった。でも、必ず来るんだぞ!」
その頃城外では、突然現れた人鼠の群れに、皆騒然としていた。
すると・・・
「我々にお任せを。」
そう言ったのは、キティルハルムの女王ニウ五世。
「我が、人猫格闘士隊よ!かつて全ての獣人族を裏切り、魔族化した人鼠共を撃ち滅ぼす時がきた!かかれ!」
「「にゃあああああああああああっ!!」」
無数の人猫が、人鼠に襲い掛かる。
その様は、まさに鼠狩りである。
違う場所では、竜族が、炎・閃光・吹雪といった息攻撃で連合軍を支援している。
「さて・・・」
グレイスが、ミスリル製の新作・覇王の剣を構えた。
「勇者の名は、息子にくれてやったのだ。伝説の前勇者様と共にな。
前の剣は、約束通り盗賊上がりの剣士にくれてやったが・・・
ガルナード・・・地獄へ送り返してくれる!」