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最終章Ⅰ 第一話 魔将Ⅲ
そこにいたのは、ローブを纏った魔導師。
「私は、魔導将軍メルセデス。誰からかかってくるか?」
「私よ!」
「僕だ!」
エリナとルザルが立ちはだかった。
「二人は先に行って!」
「僕たちも後から行く!」
エリナとルザルは、武器を構えた。
一方、城の周囲では、連合軍が包囲を固めつつあった。
「でええええええええええええええいっ!」
レイシアが、『仕事道具』のハンマーで、ゴーレムやスケルトンを砕いた。
「トラルティア教導魔導大隊・・・魔法力弓構え!」
エリティアの号令と共に、直下の魔導師部隊が、魔法力弓を構える。
「撃てェイ!」
無数の魔法力の矢が、敵兵を貫いてゆく。
「なかなかどうして・・・人間共もやるものだな・・・」
「うむ。」
進み出たガルナードとバルキリアスを、グレイスとエリティアが見つけた。
「しぶとく復活したか!疫病神め!」
「あらわれたわね!」