第八章
レイストの盾を受け取り、レイストたちは、船でパスキール島に上陸した。
島の中央に尖った山があり、その頂上に闇を纏った城が見える。
しかし、山の麓は深い霧に覆われていて、何者でさえ拒むかのようだ。
霧に近づいたその時、オークやトロル、スケルトン、リビングアーマーといった魔物たちが襲ってきた。
応戦するレイストたちだが、多勢に無勢。苦戦を強いられた。
だが、その時、突然包囲網の一角が、爆発して吹き飛ぶ。
「これは・・・上級爆発系魔法・・・誰が・・・?」
吹っ飛んだ辺りを見ると、そこにはローブを纏ったエルフがいた。
「はろー。我が息子よ。」
「は・・・母上!」
エリティアだった。
「私だけじゃないわ。世界中の軍隊が、あなたたちの支援に駆けつけている。さあ!この場は一気に殲滅するわよ!」
エリティアは、呪文を唱え始めると同時に、大量の爆弾を取り出した。(どこに持ってた!?)
そして、敵に投げつける。
「極大大爆裂!」
爆弾と術が同時に炸裂し、辺りがクレーターと化す。
「やー・・・さすがエリティア殿・・・勇者の伴侶は伊達ではありませんな。」
そこにいたのは、レイストの見知った顔・・・
「聖騎士レオン殿!」
七人の聖騎士の一人・人獅子のレオン・ファルガーであった。
「とりあえず、この軍勢を片付けてから連合軍の野営地を築く。まだ戦えるな?」
「はい!」