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第七章
西大陸アルフィリア。
霧竜エリシャが棲む、霧の塔があるとされる。
また、ここの東海岸には、人猫族の国キティルハルムがある。
人猫とは、猫の耳と尻尾を持ち、猫のような気ままな種族だが、ひとたび戦うと、人狼よりも俊敏に動くことで知られる。
また、猫特有の爪は完全に退化してしてしまったため、人猫の格闘士は、キャットクロウという金属爪がはまった手甲を利き腕に身につけて戦う。
キティルハルムの特産物は、またたび酒であり、世界中の人猫に愛好されている。
「ちょっと!このアジ鮮度が悪いわよ!」
「申し訳ありません。けさ獲れたばかりなんですが・・・冷凍魔法を解いた(正し自然解凍)なんですが・・・」
「近海物がいいのよ!これだから、遠洋物は!」
猫だけに、こだわりはあるようだ。
「あら。この鳥のささ身はいいわね。いただくわ。」
「へい!まいど!」
そんな喧騒をよそに、レイストたちは、キティルハルム城へ向かう。