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第六章
マリネス五世から贈られた船で南下・・・
そして、目指す海域に到達する。
「風よ!水よ!我らを覆え!」
レイストが、船の周囲を結界で覆う。
そして、そのまま海中へと潜行する。
やがて、神殿のような建物が見えてくる。
恐らくここが、アトラクアの神殿であろう。
最初、レイスト自身は、吹雪の弓以外には観光と学術調査だけのつもりだったが、まさかそれ以上のものを手にするとは思ってもみなかったのである。
神殿の中は、倒れた円柱や、崩れた壁が散乱していた。
人魚族が造ったものではないようである。