第三章 第一話 エルフの姫とダークエルフの王子
痴話げんか仲裁・・・?
なかなか厄介です・・・
「いやー・・・助かりました・・・こいつ底なしなんで・・・」
以外に開放的なエルフの集落に招き入れられ、レイストは一息ついた。
「しかし・・・女性とは思えない食べっぷりですね・・・」
獣人とは、みんなこうなんだろうか・・・
「ところで・・・こんなにフレンドリーでいいんですか?ここ・・・エルフの里でしょ?」
レイストは、王に尋ねた。
「実のところ・・・ここと隣のダークエルフの里の出生率は落ちてきているのだ。」
「人間と違って、気にすることではないのでは?」
「いや・・・世代を経る毎に寿命も縮んでいるようだ。」
「困ったことですね・・・」
「そこで、ここと隣のダークエルフの王家同士がモデルケースとなり、混血によって解決が図れないかとの話し合いが持たれた。」
「いい話じゃないですか。」
「ところが、娘エリナと先方のルザル王子が、会うなり大喧嘩を始めてしまい、ほとほと困り果てていたところ、そなたが来られたと言う訳だ。」
まいった。
痴話げんかの仲裁か・・・
「ところで・・・お二方の御歳は?」
「うむ。二十五歳。普通のエルフなら五十歳、人間なら五歳に相当する。」
まだ子供か・・・
レイストは、頭を抱えた。
するとそこへ、一人のエルフの少女が飛び込んできた。
「冗談じゃありませんわ!あんな乱暴者!」
彼女がエリナ姫のようだ。
「今度会ったら火炎波動で焼き尽くすって決めましたの!」
どうすればいいのだろうか・・・




