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第三章
セリナさん・・・あなた・・・
どれだけ食べるんですか・・・?
ハレルーンを出て南下・・・
レイストたちは、森で野宿をしていた。
「まだ食べた~い!」
セリナはおわんをスプーンでたたき始めた。
「馬鹿言え!」
レイストは、鍋をセリナに見せる。
「君が全部食ったんだろうが!この大飯喰らい!」
レイストは、意外と料理が上手かった。
醤油と胡椒で味付けした携行食料の干し肉と、そこらで採取したハーブ(エルフとその血をひく者以外には雑草にしか見えない。)を、近くの沢で汲んだ水と共に鍋で煮込んだものである。
まあ、一種の薬膳料理である。
すると、がさがさと葉擦れの音がし、一人のエルフがひょっこりと顔を出した。




