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「 罪  と  罰 」

 体が焼ける。


 内臓全てが熱で焼けとけてしまいそう。


 息も苦しい。


 誰か助けて・・・・・・







「・・・・・・うぅ・・・・・・」


 これが、種の、苦しみ?

 兄様を助ける為に、兄様を裏切った・・・罰?・・・


 



 兄様・・・・・・兄様は大丈夫なの?

 温かい腕が私を包んでいる。


 きっと・・・・・・カイトの腕。


 


 カイト、カイト・・・・・・助けてっ・・・・・・。



 冷たい手が私の頬を優しく撫でた。

 ・・・・・・ほんの一瞬、ほんの少し、辛いのが遠のく。

 けれどその手は直ぐ離れてしまい、私はその手を追いかける様に手を伸ばす。


「シータっ!」


 ・・・・・・その手の強さとその声で、私は目を覚ました・・・・・・。





「シータっ!」


 目の前には心配そうなカイトの瞳があった。

「カ、イト・・・・・・。」

 私は苦痛に悶えながらカイトの名前を呼んだ。

 意識は失いながらも、なんとなく周りの様子が解かっていた様な気がする。

 けれどその意識の中に兄様の物は感じられなかった。

「兄様・・・・・・は?」

 やっとの思いで声を出す。

「兄様・・・・・・」

 私の問いかけに、カイトは力強く頷く。

「大丈夫。

 一命は取り留めた。」

 本当に?

 ・・・・・・良かった・・・・・・。

 それだけ聞いてホッとした私は、再び意識を失った。


 





 何度目だろう。

 この暖かい胸に抱かれ、この暖かい手が優しく優しく私に触れるのを感じている。

 風の吹き込まない空間。

 私は何時の間にか何処かへ運ばれて来ていた様だ。


 兄様を裏切った私。

 こんなに優しく扱われる資格なんて無いのに・・・・・・。

 苦しい・・・・・・苦しい・・・・・・

 けれどこの苦しみすら、私にふさわしい物に感じる・・・・・・。


 私の裏切りを知って、兄様はどんな顔をするのだろう。


 とても寂しそうな顔?

 それとも切なげな瞳を見せる?


 ・・・・・・けれどそれでもきっと兄様は許してくれる。

 こんな私を・・・・・・そんな資格なんて無いのに・・・・・・

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