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「束 の 間 の 休 日」

 今日は3人で買い物。

 服やマントを兄様とカイトが相談しながらどんどん選んで買っていく。

 勿論多少のデザイン位は私の意見も聞いてくれるけど、そんなに選ぶほど種類は無く、機能性を重視したら、私の意見なんて殆ど必要は無かった。


 けど、やっぱり楽しいっ!


「これ、履いてごらん。」

 そう言ってカイトから手渡された、内側にボアのたっぷり付いた皮のブーツ。

 私はそれを受け取り履いてみる。

「そのブーツはお勧めですよ。

 中でしっかり足を支えるので、疲れにくいんです。」

 私達を見て、靴屋さんもそれを勧めた。

 足に感じる心地よいフィット感。

 少し歩いてみる。


「これでいい。これが欲しい。」


 私の返事に、カイトと兄様は満足げに微笑む。

「じゃ、これと、さっきの二つ。」

 そう言って兄様は店主にお金を支払う。

 そうして私達の買い物は一通り終わった。

「こんなに買い物したの始めて!!」

 私は興奮気味に兄様とカイトの腕にすがりつく。

 荷物を馬に乗せようとしていた兄様は、それを一瞬落としそうになり、私に苦笑いを見せ、カイトは見事に荷物を落としてしまった。

 私はそんな兄様とカイトがおかしくって、声を上げて笑った。

 まるでクルの城下町での様な懐かしさを感じる時間。

 肉体的にも精神的にもつらい旅の途中でのつかの間の休日。

 明日からの旅を考えると今が楽しい分自分がそれに耐えられるのか不安になってしまう。

 ・・・・・・けど、今を楽しもう。

 二人も私の気持ちを知ってか、いつもよりも優しく、沢山話をしてくれた。


 そうして、つかの間の休日はあっと言う間に終わってしまった。

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