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言い間違いって恥ずかしい!

「一応親に連絡取ってくるから、そのまま寝てるように」

 滝田先生がそう言って保健室を出ていく。




「姉弟……だったんですね」


 イケメン君が『姉』と言うので、そんな言葉が考えなしに口から飛び出した。



『ちがうよ』『そうです』


二人の声がハモる。

けど、

内容はハモってない。


「え??」


アタシは二人の顔を見比べた。


部長は顔色は悪いものの、嘘をついている表情には見えない。


イケメン君はやや顔を赤らめて、部長を睨んでいる。


……え~と。

あ、そうか。そうなのね!


アタシは納得した。


きっと部長たちは『道ならぬ恋』って奴をしているに違いない。

例えるなら……ロミオとジュリエットみたいな。

そんな感じの。

人には秘密のカンケイ!


だから他の人には隠しているんだ。


なんかちょっと、いや、かなりドキドキ?!


……でも、ならなんで部長はアタシに嘘をつかないのかなぁ。

アタシ、結構顔に出ちゃうタイプなんですけど~っ!


これ以上ここにいても変なことを口走っちゃいそうなので、アタシはひとまず戻ることにした。

――いろいろ邪魔したくないし。


「え~っと、じゃあアタシ、部長の分も頑張ってきますんで、

その、弟さんとまったりしてください」


……あれ?

なんか変なこと言った??

 部長はアタシの言葉を聞いてもニコニコしていたけど、弟さんの方は耳まで真っ赤になっちゃった。


 自分の言葉を反芻してみる……うわっ!あ、あり得ない!



「……ま、間違えました!

えっと、ゆっくり、じゃなくてえ~っとその、安静にしていてくださいっ!」



アタシは弟さん以上に真っ赤になってその場を後にした。



もぉ!


 『まったり』ってっ!!


 何アタシ口走っちゃてんのっ!!



これぞまさに『穴があったら入りたい』って状態っ!


アタシはぺこりと頭を下げ、保健室を後にした。

そのあとは階段をダッシュで駆け上がり、喫茶店へ……。


『廊下は走らない』


……そんな基本的な事を守らなかったアタシはあとちょっとで喫茶店というところで思い切り人とぶつかってしまった。



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