カラオケとイケメン王子
駅の近くにあるカラオケ屋さん。
そこはアタシの希望通りの店なのだ。
その店はカラオケ屋さんと喫茶店のオーナーが一緒みたいで、カラオケをしながら喫茶店の看板メニューでもある『パフェ』が頼めちゃうのです!
単なるカラオケ屋さんのパフェとはホントに全然違うからアタシはカラオケに行くならこのお店って決めている。
「私カラオケって久々かも」
綾実はカラオケの部屋をくるりと見渡して言う。
「綾実は部活の鬼だしね」
チアキは曲の選択をしながら相槌を打つ。
アタシはというとおいしそうに並んだパフェの写真を見ながら、どの子にしようかな~なんて考えていた。
三時間ほど歌いまくって、アタシたちはカラオケ屋さんを後にした。
「あー歌いまくって喉痛い~」
「チアキ歌うまかったねぇ。びっくり! 」
「綾実も上手だったよ~。今度チアキと二人でバンド組んでよ。
そしたらアタシ見に行っちゃうから」
「楽器出来ないのにバンド??
それ変だって~! 」
そんなくだらないことを話していたら、綾実が急に立ち止まって言った。
「ねぇ、あそこにいる人。
ちょっとかっこよくない?? 」
「え?
どこ?? 」
アタシたちが分からずにきょろきょろしていると、綾実は「ほら、あそこの背の高い人だよ」とじれったそうに言った。
あぁ、あのスーツの人。
やっと分かったんだけど、なんか見たことあるような気がする……。
その人はアタシに気が付いたみたいで、爽やかにこっちに向かって歩いてきた。
って――こんなところで会うなんて思ってみなかったんですけど?!
スーツなんか着ちゃってるところ見ると、以外にフツーのリーマンだったのかな??
「咲ちゃん久しぶり! テスト今日までだったんだよね? お疲れ様~」
ちょっと軽そうに挨拶してくれた王子様。
アタシのこと覚えてくれてたんですね。
「か、川原さん。お久しぶりです」
こんなところで会うとは思わなかったので、アタシはびっくりした。




