到着?
「変なところ、ないかな? 」
アタシは部屋にある鏡で、自分の服装をチェックする。
いまいちアツムの好みの服がわかんないから、服を着るのもなかなかむずかしい。
ちょっと子供っぽいかな? とか、地味すぎたかな? とか。
私服で会うときはいつも悩んでしまう。
今日は裾がフリルになってるチュニックと、レギンスにしてみた。
チュニックはちょっと長めの丈だから、レギンスを合わせなくても良かったんだけど、
なんか、その、ちょっとアタシから誘ってるとか思われても……だし。
でも、アツムが、その……したいって言ってきたら、やっぱりしちゃうのかな……。
最初はすごく痛いって聞いたことあるから、なんかちょっと怖い。
痛いのってすごく苦手なんだよね……。
でも、断るのって……どうなんだろ。
そんなに好きじゃないって思われたりしちゃうのかな……。
アタシは答えを見つけ出せないまま家を出た。
まあ、きっと、なんとかなるでしょ。
なんて、思いながら。
アツムの家は学校と反対方向だった。
アタシの家の最寄り駅のの次の次。
彼の話によると、駅を降りてすぐのマンションらしい。
アツムが書いてくれたメモを見て、目的地を目指す。
紙には簡単な地図と住所が走り書きで書かれていた。
アタシはどきどきしながらアツムの言っていた駅に着いた。
アツムの地図通りに行くと……確かにあった。ありました。
アツムの住んでいるマンション――。
ってか。
これ、一体何階まであるの? ってくらいのすっごいマンションなんですけど?
いや、マンションじゃなくて「オクション」って言うんだっけ??
アタシはちょっと眩暈を覚えた。
そういえばアツムってお金持ちだったんだっけ……。
アタシはなんだか別の意味でどきどきしながら「オクション」の扉を開けた。




