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この作品には 〔ガールズラブ要素〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

私の恋心...

作者: 雪

「私の恋人になりたいの?」

 「うん。そうだよ。葵。」

私は親友の葵に告白した。その時の私はどんな顔をしていたのだろうか。でも体が熱かったことははっきり覚えている。

私は佐々木優奈。20歳の冴えない大学生だ。友達も恋人もいない。でも親友はいる。

 「優奈!」

 「葵」

親友の立花葵。めちゃくちゃ可愛い。おしゃれでコミュ力も抜群で私とは真逆の人間だ。

葵と私は小学校からの親友だ。馴れ初めは何だったかな?今、葵がそばに居てくれるだけで満足だ。

 「ねぇ優奈  今日帰りに飲みにでも行かない?たまにはパァーっと行こ!!」

 「いいよ。今日私もバイトないし、葵と飲むの好きだしね」

 「やったー!じゃああとでまたLINEするね!楽しみにしてる!」

 「うん。私も  また後でね葵。」

私が言い終わると葵は小走りで教室に向かっていった。

(図書室で自習でもするか。)

そう心の中で思いながら私は図書室に向かった。

私は図書室で前回の講義の復習をしながら葵から連絡が来るのを待った。

 (葵ってほんと可愛いよな。性格も良いし、、、)

そんなことを考えているうちに葵から連絡があった。

 {終わったよ〜〜!さぁ飲みに行くぞ!!}

今行く  そう返信をして葵の所に向かった。

 「葵!」

 「優奈! さぁ今日はいっぱい飲むぞ!」

 「うん。いっぱい飲も!」

そう言って私達は肩を組みながら居酒屋に向かった。

 「なに飲む?私はハイボールにしようかな。」

 「じゃあ私も同じので。刺し身も食べたい。」

 「お!いいね。なんかいっぱい頼んじゃおうか!」

葵はすごい勢いで店員さんに注文した。

 「カンパーーイ!!」

私達はジョッキを掲げた。

 「ねぇねぇ。優奈って今好きな人とかいないの?そんな話優奈から聞いたことないんだよな、、、私は悲しいよ。

葵は泣く真似をしながら私に冗談ぽく言ってきた。

 「いないよ。そんな人、、、私なんてモテないし。葵がいてくれたらそれでいいかな。」

 「もぉ~優奈って昔からそればっかり。一体私は優奈からいつになったら惚気話とか聞けるんだろうな〜〜、、、なんてね。でもありがとね」

葵は少し低い声でそう言った。

 「何が?」

私はとっさに聞き返してしまった。

 「うん?そばにいてくれたら良いって言ってくれて。私はいつでも優奈のそばにいるよ。安心してね。」

葵は軽く微笑みながら私の目を真っ直ぐ見てそう言った。

私は葵もその顔を見た時にドキッとした。

 「ほんとに私のそばにいてくれるの?」

私は葵に少し真剣な顔をして聞いた。

 「当たり前じゃない!!私が優奈を置いて何処かに行くわけ無いじゃん。私はずっと優奈のそばにいるからね。」

 「そっか、、、ありがとう葵。安心した。」

私は安堵した。これで葵に思いを伝えられる。昔からずっと思ってたこの思い。

 (私は葵のことが好きだ。親友としてそして女性として)

私達はその後他愛もない話をしながら飲んだ。

 「そろそろ出ようか。」

 「うん。」

会計を済ませて私達は居酒屋を後にした。

 「ここで解散でいい?」

葵がそう聞いてきた。思いを伝えるにはここしかない。私は葵の手を握った。

 「どうしたの?優奈。」

 「葵。あのね私、、、あ、葵のことが好きなの、、、」

 「ありがと。私もだよ。

 「違う。私は葵と恋人になりたい。」

私は葵に自分の思いを本気でぶつけた。体が熱かった。きっと顔も真っ赤だっただろう。

 「優奈、、、それ本気?それだけ聞かせてほしい。」

葵は私の顔に手を当てながら聞いてきた。

 「本気。私は葵と恋人になりたい。葵と幸せになりたい。これからの時間を葵と一緒に過ごしていきたいの!」

 「優奈、、、分かったその気持ち受け取ったよ。一緒に幸せになろ。好きだよ優奈。」

葵は私を強く抱きしめながらそう言った。震えていた。泣いていた。

 「葵、、、」

私は名前を呼ぶことしかできなかった。でも私も葵を抱きしめた。

私達はお互いの名前を呼びあった。そしてキスをした。少ししょっぱかった。お互いの涙が口にはいったのだろう。

キスを終えて私達は顔を見合わせながら笑った。

「愛してるよ。葵。」

「私も愛してるよ優奈。」

親友から恋人へ。私の恋心が実った瞬間だった。

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