罰ゲーム五個目⑥
「マリアだって、自分が美少女って自覚があるでしょ?」
「当然ですわ」
「美少女や美女、美人は、自分の可愛さ、美しさを不必要に謙遜しちゃダメだと思うんだよね。
相手への気遣いも大切だけど、やっぱり、堂々とすべきなんだよ。
アタシは可愛い、文句があるなら、私より可愛くなってみろって」
「キララさんの、そういう鋼メンタルと言うか、闘争心は素直にリスペクトしますわ。
それで、キララさんは、何を不安に感じていますの?」
「さっきも言ったけどさ、アタシとマリアは、おっぱいの大きい美少女枠に入っているよね」
「えぇ、間違いなく、入っていると思いますわ。
聞いたら、間違いなく、喧嘩を売っている、と判断されるでしょうが、大半の方が、入っている、と回答するのは確定ですわね」
「私でも、私達を、何の躊躇いも無く、美少女認定するよ」
「・・・・・・」
「マリア、何、その顔は?」
「キララさんの、とてつもなく高い自己肯定感に、言葉も出ないほど圧倒されてしまいましたわ、私」
「私が可愛いのは、主観的にも、客観的にも、引っ繰り返しようのない事実なんだよ」
「凄いと思うからこそ、心から忠告しますわよ、キララさん。
それ、私達以外の女性に向かって発言したら、本気で刺されますわよ」
「私が可愛い事を認めないで、逆ギレして刺そうとしてくる時点で、その人、おブス確定じゃない?」
「キララさんの側にいたら、私達まで刺されそうで不安ですわ」
「みんな、私と同じくらい可愛いんだから、刺される資格はあるね」
「そんな資格、欲しくありませんわ!!」
「まぁ、そこは一旦、脇に置くよ、マリア」
「脇に退かしたまま、手元には戻したくありませんわね」
「えっと、どこまで話したっけ」
「キララさん、いえ、私達が巨乳美少女は周知公認の事実、までですわよ」
「そうだ、そうだ。
サンキュウ、マリア」
「どういたしまして」
「そんな可愛いアタシ達が、ダンスを元気いっぱい、可愛く踊ったら、その可愛さは倍増しだよね」
「正しい計算式かはともかく、可愛さがより強まるのは間違いありませんわ」
「そのダンスに、パンツをあえて見せる、をプラスさせたら、エロさも付加される」
「そうですわね」
「可愛くて、しかも、エロい、これは、凄い破壊力だと思うの」
「否定はしませんわ」
「普通の男なら、鼻血と勃起は確定だと思うの」
「・・・・・・キララさんが、何に不安を感じているか、漠然とですけど、私にも察しが付いてきましたわ、ようやく」
「普通じゃないギンちゃんに、この可愛くてエロいダンスが通用するかな・・・」
「それなら、思い切って、可愛い、に振り切ったダンスを見せればいいじゃないですの」
「それじゃあ、ギンちゃんに、可愛いね、二人ともって褒められただけで終わっちゃうじゃん。
マリアは、それでいい?」
「正直な気持ちを申せば、宇津路さんに、私達の色気をしっかりと感じ取って頂きたいですわ。
可愛い、だけで終わってしまうのは、一人の女として悔しすぎますもの。
キララさん、こんな我儘な私を、いやらしい、と蔑みますか?」
「バカにする訳ないじゃん。
マリアこそ、アタシをナメすぎだよ。
舐めるのは、ギンちゃんの足だけにしなって」
「ちょっと、キララさん、それを蒸し返すのは卑怯ですわよッッ」
「ごめん、ごめん」
「まったく、もうっ。
油断も隙もあったもんじゃありませんわ。
キララさんが抱えている不安は、そこなんですの?」
「仮に、パン見せダンスが、ギンちゃんをムラムラさせたとしても・・・」
「宇津路さんならば、そのムラムラを、作画で昇華させてしまう可能性がありますわね」
「そうなんだよ」
「私達のダンスを観た宇津路さんが、熱狂の表情でスケッチブックに鉛筆を走らせている姿が、容易に想像できてしまいますわ」
「ギンちゃんが楽しそうに絵を描いているのはさ、アタシも好きだし、嬉しいよ」
「同意しますわ」
「でもさ、アタシとしては、絵を描きたいって衝動が湧かないって言うか、性欲が絵を描きたい欲を上回ったギンちゃんを見たい、いや、ギンちゃんに襲われたい訳ね」
「物凄く同意したいですわ」
「クラスの男子のどスケベさ、その一欠けらでも、ギンちゃんに混ぜたいよ」
「他の殿方のように、私達の巨乳に、宇津路さんが興奮してくれたら嬉しいですわね」
「好きな相手と一緒にケダモノになって、一日中、セックスしまくりたいって、年頃の女の子なら、全員、持ってる欲求だと思うんだよね、アタシ」
「ここで、そうですわね、と言ってしまうと、乙女として、大切な何かを喪失してしまう確信がありますわ」
「マリアだって、ギンちゃんとヤりまくりたいでしょ?」
「・・・・・・」
「顔を真っ赤にしての無言は、肯定と同義だよ、マリア」
「キララさんには、宇津路さんを性獣に変身させる妙案が有りますの?」
「あのさ、ノーパンで踊ったら、ギンちゃんの意表を突けると思うんだよね」
「!?」
「いっそ、真ッ裸でダンスすれば・・・」