罰ゲーム五個目⑤
「え、もう、再開しますの!?」
「だって、もう10分くらい、休憩しているよ、マリア」
「もうちょっと、休ませてください、キララさん」
「10分前も、それ言ったじゃん」
「私は、キララさんや翡翠さんのように体力オバケじゃありませんのよ!?」
「いや、さすがに、私、翡翠と同レベルじゃないと思うよ。
ってか、翡翠だったら、休憩はさせてくれないって、絶対」
「・・・・・・それは確かに、そうだとは思いますが。
けど、さすがに、まだ、体力が回復してませんわ、私」
「とりあえず、動きを再確認するだけだから。
マリア、ほら、立って」
「うー、安易に、キララさんのお願いに、首を縦に振ってしまった、30分前の私を全力で殴ってやりたいですわ」
「マリアの場合、自分を全力で殴っただけでも、手の骨がパキンッて割れちゃいそうだよね」
「いくら何でも、そこまで、私、脆弱じゃありませんわ」
「いや、マリアの場合、有り得るって。
むしろ、手で殴るより、おっぱいビンタした方が破壊力がありそうだもん」
「私たちのサイズでは、もはや、凶器と呼んでも差し支えないのでは?」
「一理ある。
じゃあ、もう一回、頭から振付をアタシがやるから、ちゃんと見ててよ」
「よろしくお願いしますわ」
「マリア、再生ボタン、押して」
「押しますわ」
「はい、こんな感じ」
「真ん中あたりまでは、私でも、どうにかなるのですけど、そこから、足の動きが複雑になって、手の振りの方が出来なくなりますわ」
「じゃあ、手の方は一旦、やらないでいいから、足だけ動かしてみて」
「OKですわ」
「マリア、足を高く上げる事は意識しなくていいから、ともかく、勢いを落とさない感じで」
「こうですの?」
「うん、そう。
マリアが足を高く上げない分、アタシがカバーするから」
「情けない限りですが、お願いしますわ」
「その分、次のターンは、スカートが一気に捲れるくらい、一気にね」
「え、そしたら、パンツが見えてしまいますわ」
「本番って言うか、撮る時は、見せパンかブルマを履くから大丈夫だって」
「今、撮影しているのは何ですの?」
「ギンちゃんに見せる用に決まってるじゃん」
「それなら、何の問題もありませんわね。
スカートが捲れるくらい、となると、これくらいでしょうか?」
「うーん、捲れ方が中途半端で、パンツ見えてない。
それはそれで、エロいけど」
「見えない魅せ方に宿る卑猥さは、宇津路さんに響きますでしょうか?」
「むしろ、そっちは、ルビィに刺さりそうじゃない?」
「ですわね。
なら、いっそ、思い切って、パンツがしっかりと見えるように、スカートの裾を持ち上げた状態でターンしましょうか?」
「案外、そっちの方が、オリジナリティを出せていいかな。
本番の時も、見せパン履いてるなら、ギリ許されそうだし。
なら、マリア、一回、それでターンしてみて」
「では、参りますわ」
「うん、いいね。
チラッと偶然、見えるパンツもエッッロいけど、美少女が意図的に魅せてくれるパンツも、それはそれで良いものだねぇ」
「ちょっと、キララさん、写真を撮らないでくださいッッ」
「私も、スカートを捲ってターンしようかな」
「そうなると、パンツの色を揃えるか、変えるか、が悩ましいですわね」
「一体感を出すのも大事だけど、色違いも、それはそれで、視線を釘付けに出来るもんね」
「今、私が履いている下着は純白ですけど、キララさん、持ってますの?」
「うん、あるよ。
けど、マリアのそれ、高級感全開のデザインだから、アタシのパンツだと安物に見えちゃうかも。
一応、アタシのも、一万円くらいするブランドものなんだけど」
「それなら、色を揃えるのは諦めて、デザイン重視の下着にした方が良いでしょうか?」
「レース系の透けた黒なら、マリアのパンツに、デザインで対抗できる気がする」
「白と黒なら、コントラストが効いて、良いかも知れませんわね」
「じゃあ、ちょっと待って。履き替えるね」
「では、ターンのところを、一緒に」
「了解」
「どうですの?」
「うん、結構、良い感じじゃないかな。
マリア、どう思う?」
「私も良いと思いますわ。
これなら、宇津路さんを悩殺できますわね」
「ギンちゃんの鉄壁を貫通できると良いんだけどねぇ」
「キララさんは、これでも不安だと?
やっぱり、私のダンスのクオリティが低いのが、最大のネックでしょうか?」
「ちょ、マリア、落ち込まないで。
大丈夫だって。
最初に比べれば、上達してるし、エロさもアップしてるんだから」
「そうでしょうか?」
「アタシが保証する。大丈夫」
「キララさんが、そう仰って下さると、大丈夫な気がしてきましたわ」
「でしょ?」
「では、キララさんは、何が不安ですの?
私の目には、しっかりと色気十分に見えますわ」
「確かに、アタシたちのような巨乳JKが、スカートを捲ってパンツを見せるのはエロい。
ぶっちゃけ、アタシたちより可愛くない子がやったら、AVっぽくなっちゃうからね」
「そ、それは言い過ぎでは?」