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宇津路くん、アソびましょ  作者: 『黒狗』の優樹
罰ゲーム五個目
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罰ゲーム五個目④

 「キララさんこそ、どうなんですの!?」


 「どうなのって?」


 「すっとぼけないでくださいな。

 私だって、恥ずかしいのに告白したんですから、キララさんにも白状していただきますわよ!!」


 「おぅ、マリア、凄い圧じゃん」


 「キララさんは、毎晩、オ、オ、オ」


 「オ?」


 「オ、オ、オナ・・・」


 「私、おバカちゃんだから、マリアが何を聞きたいのか、判らな~い。

 知りたい事があるなら、ちゃんと、ハッキリ、質問してほしいなぁ」

 

 「・・・・・・オナニーなさってますの!?」


 「そりゃ、してるに決まってるじゃん。

 毎晩、ギンちゃんをオカズにして、オナってるよ」


 「・・・・・・こうも堂々と答えられると、恥ずかしくなっていた私の方が間違っていた気になってしまいますわ」


 「マリアが相手だからだよ、アタシが恥ずかしくないのは。

 さすがに、他のクラスメイトには、こんなドスレートに下ネタは言えないって」


 「キララさん」


 「マリアも、アタシと同じくらい、ギンちゃんが男として好きだから、アタシも正直に言えるんだよ」


 「同じではありませんわ」


 「え?」


 「私は、宇津路さんの事を、好き、なのではなく、大好き、なんですの」


 「マリアのくせに、言うじゃん」


 「マリアのくせに、は余計ですわよ、キララさん」


 「それでこそ、アタシが恋のライバルとして認めた女だよ、マリア」


 「・・・・・・当面の問題は、私たちが清きライバルとしての関係性を深める一方で、肝心の宇津路さんとの関係性を、全く進展させられない事ですわね」


 「それなんだよね」


 「宇津路さんの身持ちが固い、と言うか、そう簡単に、一線を越えない、自制心の強さは、紛う事なき美徳なのですけど、こうも、私達の誘惑がスルーされまくると、女としての自信を失ってしまいそうですわ」


 「アタシたちが、こんだけ、オッパイ触ってアピールをしてるのに、ギンちゃん、笑顔で流しちゃうもんね」


 「巨乳はお嫌いなんでしょうか?」


 「ギンちゃんは、オッパイの大小で、女をランク付けしないよ。

 だから、ギンちゃんは、良くも悪くも、おっぱいの大きさに拘らない、と思う」


 「根拠はありますの?」


 「幼馴染かつ現役ギャルとしての勘」


 「キララさんが、そう言うのであれば、信じられますわね。

 まぁ、そもそも、宇津路さんが、おっぱいだけで女性を格付けする下賤な輩であるのなら、私とキララさんは惚れていませんもの」


 「マリアの言う通りだね。

 とは言え、オッパイが他人より大きいのが強味である人間としては、どうにか、あの大きな手と逞しい指に揉まれたい訳で」


 「私としては、宇津路さんに揉まれるよりも、彼を胸に抱き締めたいですわ。

 欲を言えば、赤ちゃんのようにオッパイを吸って欲しいんですが」


 「マリア、それは、さすがに、マニアックすぎるって。

 けど、どっちにしたって、ギンちゃんが、その気になってくれなきゃ、叶わない夢なんだよね」


 「正攻法で、どうにもならない以上、固執するのは危険であるにしろ、ゲームに望みを託すしかありませんわ。

 彼は、アレで意外に、負けず嫌いで、なおかつ、売られた喧嘩は買う方。

 私達から、ゲームを挑めば、必ず、受けてくださいますわ」


 「確かにね。

 つまり、ギンちゃんに勝って、それ系のカードを引かせるって事?」


 「・・・・・・もしくは、私達が負けた時、おっぱいに関する罰ゲームのカードを引くんですわ」


 「最初から、負けるつもりで、ギンちゃんにゲームを挑むってこと!?」


 「そうではありませんわ。

 当然、勝つつもりで、宇津路さんに勝負を吹っ掛けます。

 しかし、試合に負けて勝負に勝つ、この格言もまた、明確な真理。

 ありとあらゆる事態に対応し、望む結果を得るのですわ」


 「さすが、あの金多家のご令嬢。

 策士だなぁ」


 「褒められている気がしませんわね」


 「けど、考え方としては悪くないかも。

 マリアが言った通り、ギンちゃんは、ゲームに誘えば、ノッてはくれる。

 まぁ、さすがに、絵を描く事にガチ集中している時は、絶対、無理だけど」


 「さすがに、ゾーンに入っている宇津路さんの邪魔をする度胸はありませんわ」


 「怒らせちゃった時の怖さとは違ったベクトルの凄味が出てるからねぇ、そん時のギンちゃんは」


 「怪物的な才能を持っている方は、総じて、あれほどの圧を発するのかもしれませんわ」


 「改めて、イイ男に惚れたね、アタシたち」


 「えぇ」


 「タイミングさえ間違えなければ、ギンちゃんはゲームをしてくれる。

 問題は、どんなゲームで、ギンちゃんに挑むか、だね」


 「負けても得になる、を計算に入れているとは言え、勝ちたいのも本音ですわ」


 「かと言って、マリアが得意の歌で勝負するってのも、それはそれで、大人気ないって言うか、卑怯が過ぎるよね」


 「確実に勝てる方法を選ぶのが定石とは言え、程度がありますものね」


 「ギンちゃんに勝てそうなゲームかぁ・・・」


 「良い塩梅のモノとなると、そう、すぐには思いつきませんわね」


 「悩んだって仕方ないし、ここは踊ろう、マリア」

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