罰ゲーム二個目16
(え、嘘、まだ一分しか経過ってないの!?)
多分、ギンちゃんが「一分経過」と口にしたのは、わざとだろう。
普段は優しいのに、こういうドドドSな所も持ち合わせているんだよ、ギンちゃんは。
そんなギャップが、もう、大好き!!
と、ギンちゃんに惚れ直す事で、現実逃避をアタシはかまそうとするけど、それは、土台、厳しい話だった。
このまま、ジッと、ギンちゃんに、アタシのGカップを凝視され続けられたら、確実に、脳味噌が快楽と興奮で煮え滾ってしまう。
そうなったら、理性なんか瞬時に蒸発して、ギンちゃんに襲い掛かってしまいかねない、性的な意味で。
アタシだって、ギンちゃんとイチャイチャしたい。
どストレートに言えば、セックスしたい。
けど、アタシが淫女になった状態で、初体験をするなんて、処女膜を破られるなんて、それは嫌だった。
あくまで、ギンちゃんに、優しくリードされ、烈しく求められて、二人で一緒に気持ちよくなりたかった。
そんな甘酸っぱい野望を叶えるためにも、今、ここでプッツンする訳にはいかなかった。
まぁ、もっとも、理性がぶっ飛んだアタシが襲い掛かったところで、ギンちゃんの不意を突くなんて万が一にも無理な話なんだろうけど。
何にせよ、アタシは、このピンチを何とか切り抜けなきゃいけなかった。
罰ゲームの中止を申し出るのは、無しだ。
ギンちゃんがそれを了承するしない云々の前に、一人の女として、ここから逃げるのはカッコが悪すぎた。
必死に、アタシは、快楽と興奮で心地良い熱を帯び出している脳味噌を働かせる、糸よりも細い活路を見い出そうと。
「ギ、ギンちゃん」
「何、キララちゃん」
アタシが気持ち良さで震えてしまっている声で名を呼ぶと、ギンちゃんは楽しそうに小首を傾げながら、聞き返してきた。
「アタシのオッパイ触って!!」
アタシは今、Gカップを凝視されているだけだから、もどかしくて、頭の中がパッションピンク一色に染まり切ってしまいそうなのだ。
なら、いっそ、 このGカップに、見られている事で生じる気持ち良さとは違う快感を与えれば、淫気に心を貪られる事は回避できるんじゃないだろうか。
そう考えたアタシは、ギンちゃんに、おっぱいを触って、とお願いする。
「アタシのオッパイ、揉んでください!! お願いしますッッ」
アタシは、オッパイを隠す形になっちゃうから、頭は下げないまま、懸命に、ギンちゃんへお願いする。
必死さが滲み出ているであろうアタシの顔を、しばらく、ジッと見つめるギンちゃん。
実際、どれくらい、ギンちゃんが無言を貫いていたのか、そこは解らないけど、体感的には10秒くらいしてから、ギンちゃんは良い笑顔を浮かべて、首を振った、横に。
「ダメだよ、キララちゃん」
「ッッッ」
「あくまで、罰ゲームの内容は、オッパイを3分間見るだから、俺がキララちゃんのオッパイに触るのはルール違反になっちゃうよね」
ギンちゃんのそれは、正論だった。
だからこそ、アタシは愕然とする・・・訳が無く、ギンちゃんが予想通りの返しをしてくれた事に、Gカップの中でガッツポーズする。
「ギンちゃんが、アタシのオッパイに触るのがルール違反になるなら、アタシが自分で、アタシのオッパイに触るのは、全く問題ないよね」
アタシの言葉に、ギンちゃんは、目を皿のように見開く。
こんなに開いたギンちゃんの目なんか、アタシは見た事が無かったから、論破した嬉しさも霞むくらい、ビックリしちゃう。
「・・・・・・うん、確かに、それは、ルール違反じゃないね」
アタシの言葉に納得するように頷いたギンちゃんは、ニッコリと柔らかな笑みを浮かべると、オッパイを自分で揉む事を許可するように、右手でOKサインを出してくれた。
「じゃあ、揉むね」
ギンちゃんに視られながら、自分の手で自分のオッパイを揉む、それも恥ずかしい。
けど、オナニーをするよりはマシだった。
「・・・・・・んぅ」
けど、やっぱり、ギンちゃんに凝視され続けた事で、アタシのオッパイは、いつもよりも感度が向上っていたみたいで、指が表面に触れただけで、アタシは、つい、甘く濡れた声を漏らしてしまう。
どこぞのモブじゃなく、今、目の前にいるのは、アタシが大好きなギンちゃんだから聞かれても、あまり恥ずかしくない。
だから、アタシは歯を噛み締めて、声を出すのを我慢しないで済んだ。
普段は、あくまで、メインでイくために体と心の調子を上げるためにオッパイを弄っているけど、今は、ギンちゃんに視られている気持ち良さ、その特異性から生じる快感を散らすためだから、いつもとは違う触り方、揉み方をアタシはした。