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宇津路くん、アソびましょ  作者: 『黒狗』の優樹
罰ゲーム一個目
3/103

罰ゲーム1個目②

 自分の気持ちを再認識したところで、アタシの自己紹介をさせてね。

 アタシは、鶏野とりの雲母きらら

 県立晴野高校の二年生。

 自分で言うのも恥ずかしいけど、アタシは、美少女だ。

 校内の可愛い女子ランキングの2年生部門で常に上位だし、全学年対象の方でもベスト10に入っている。

 であれば、自信を持って、自分の事を美少女って言ってもいいよね。

 身長は150cm、体重は秘密だけど、平均くらい。

 視力は2.0だけど、流行ってるブラックブラウン系のカラコンをしてる。

 ハレコーは校則が割と緩い方だから、今、アタシは髪をオレンジ×ゴールドに染めて、ツインテールにしてるんだ。

 高校生にもなって、ツインテールは恥ずかしくないかって?

 可愛いし、アタシに一番、似合ってるから、ちっとも恥ずかしくないよ。

 まぁ、似合ってるねって言ってくれたのは、誰でもない、ギンちゃんなんだ。

 中学生になっても、アタシはツインテールだったんだけど、周りからヒソヒソ言われて、大人っぽい髪型にした方がイイのかなって悩んでた。

 友達には相談し辛かったから、ギンちゃんに話したら、ギンちゃんは、いつもみたいに、温かい笑顔でアタシの、この頃はまだ黒かった頭を撫でてから、慣れた手つきでツインテールにしてくれた。

 そんで言ってくれたんだ、やっぱり、キララちゃんは、この髪型が似合ってる、とっても可愛いって。

 その時、もう、ズッキューンって来た。

 人を好きになった瞬間は、心臓を鷲掴みにされた、雷に打たれた、おじいちゃんおばあちゃんになって縁側でお茶を飲んでいる光景が視えた、とか色々、人それぞれらしいけど、アタシの場合は、シンプルにハートを撃ち抜かれた感じだった。

 好きな男の子が、可愛いって言ってくれたんだから、その髪型を変える訳にはいかないでしょ。

 ちなみに、今の髪色も、一年生の終わりくらいで、ギンくんが、キララちゃんに似合いそうだねって、カタログを見せたら、そう言ってくれたので、この色に染めた。

 主体性がないのか、と女性の権利を訴える、男嫌いのオバはんに言われそうだけど、そんな事より、好きな男に可愛い、と思って貰える方が、アタシにはずっと大事なだけだ。

 大体、ギンくんは、女の人を見下して、セクハラ、モラハラ、パワハラなどを平気でしてくるようなクズとは違う。

 自慢をするみたいになっちゃうけど、スリーサイズは上から、83・59・85。Gカップであるっっ。

 ママとお姉ちゃんも大きいから、予想はしていたけど、高校生になったら、一気に大きくなった。

 Gカップになると、ブラジャーや水着で可愛いデザインがグッと減ってしまうので探すのが大変だ。

 しかも、夏になると、谷間に汗が溜まるわ、下乳が蒸れるわ、でかなり苦労する。

 ギンちゃんは、女の人をオッパイの大きさで差別しないけど、大きい方が色々と出来る事が増える、とお姉ちゃんが教えてくれた。

 中学生の時は、アタシはテニス部に入っていた。

 今は、どの部にも所属していない。

 自分で言うのもアレだが、割と才能はあったようで、最後の県大会でベスト4まで駒を進められた。

 そこで完全燃焼してしまった事もあって、ハレコーではテニス部に入らなかった。

 中学とはレベルの違う相手とプレーしたら、また、火が着くかな、と一度は入部を考えたのだが、その頃、ちょうど、おっぱいの成長が酷くなってきていて、ボールを全力で打ち返すたびに、おっぱいが千切れて飛んで行きそうになったので諦めた感じだ。

 まぁ、ぶっちゃけた話、ギンちゃんと学校で一緒に過ごす時間を増やしたかったのが、どの部活にも入らなかった。

 ハレコーは、名門校でもなく、かと言って、荒廃している訳でもなく、平凡な高校だ。

 天才はいないが、悪もいない。

 ほとんどの生徒が普通で、中には素行不良の者もいるが、起こすトラブルも、教師が軽い説教で済ませるくらいだ。

 学業にも、部活にも、ほどほどの力を入れている。

 生徒たちが、楽しい青春を過ごしやすい高校でいてくれる、それが、アタシたちが通うハレコーだ。

 アタシは、ハレコーの生徒なのを、ちょっと誇りにしている。きっと、アタシと同じ気持ちの生徒は多いよ。

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