-お兄ちゃん-
家に着いた私たちはリビングにいる。
「・・なんで逃げるんだ。」
「別に、逃げてないよ・・・」
「今日は話があるって言っただろ。」
そう言ったお兄ちゃんの目は怖かった。
「で、話って・・・今朝の・・・・?」
「ああ。俺は、お前を妹だなんて一度も思ったことない。お前が好きで仕方がないんだ。」
「・・・・・・。」
お兄ちゃんの目は真剣だったけど私はすぐになんて返事できなかった。私もお兄ちゃんが好きだし・・・でも、付き合ったところで結婚は出来ないし・・・。
「お兄ちゃん、少し考えさせて・・・?」
「ああ・・・。」
私は考えるために自分の部屋に閉じこもった。鍵を閉めて。
どうしよう、どうしよう、どうしよう。 その言葉だけが頭を横切る。
・・・夕飯と呼ばれても私はリビングに行かなかった。ずっと考えてた。
そして私の出した返答は・・・・・・・・・。
トントン。
「お兄ちゃん少し入っていい?」
「大丈夫だ。」
「さっきの事なんだけど・・・・」
お兄ちゃんの顔つきが変わった。
「・・・・・私やっぱり付き合えない。」
「・・・そうか・・・・・・。」
「でもお兄ちゃんの事お兄ちゃんじゃなければってずっと思ってた。ずっと好きだった。・・・だけど、付き合ったところで私はお兄ちゃんを苦しめることになる。私なんかいなければ普通の恋愛が出来たはずなんだもん。」
「いや・・・俺がお前を苦しめることになったかもしれない。本当ごめん。」
下を向いて今にも泣きそうなお兄ちゃん。
私のほうがごめんだよ。付き合えないって言ったところで私はお兄ちゃんを苦しめる。そんなことはしたくないけど・・・・。
「誤らないで・・・お兄ちゃん。ごめんね?私も本当にごめん!」
そういい残してお兄ちゃんの部屋を出た。
自分の部屋に入って涙が出てきた。
これでいいんだ、これで・・・・。
朝-
私は目を覚ましたらベッドの中にいた。制服に着替えて朝ごはんを食べて。
いつも通りに学校へ行った。
「おはよう、はる。」
「あ、おはよう、美咲。」
「どうしたの?元気ないじゃん。」
「ううん。大丈夫だよ。」
こんなこと人には相談できない。私は一人で抱え込むことにした。
授業にも身が入らなかった。
今日の帰りはマックに寄ることになった。
帰りのホームルームが終わり、マックに寄った。
「最近のはる、なんか変だよ。私じゃ相談できないことなの?」
「・・・・別に相談することなんてないよ。」
「うそ!私たち何年つきあってると思ってるの!?私、判るんだよ。はるがなにか大きな問題を抱え込んでるってこと・・・!」
私は美咲にお兄ちゃんのことを相談することにした。
「・・・そう。そんなことが・・・・だからこの間お兄さんが。」
「うん、ごめん。ずっと黙ってて、こんなこと誰にも相談出来ないから。」
「大丈夫。スッキリしたでしょう。」
「うん、スッキリした。ありがとう相談乗ってくれて。食べようよ!」
私たちはマックを食べ終え、帰ることにした。帰りにプリクラ撮って。
「じゃあ、バイバイ!!」
「ばいばい!」
私たちは別れ、夜暗い道を歩いていた。
そしたらいきなり腕を引っ張られた。
「キャッ!!!!」
なに!?
私はそのまま車に乗せられた。
怖い・・・・お兄ちゃん・・・・!!
助けて・・・・。
どうなっちゃうの・・・?私・・・・・・。




