知らない番号
家で昼頃してた時のことだ。
携帯が鳴った。
知らない番号だったが、
寝ぼけていたせいもあり、
うっかり通話にでてしまった。
「番号を適当に押したんだ」
男の声で年齢は40代くらいか。
最所はカチンときたが、
話がしたいというから聞いてみた。
男は最近まで仕事をしていたが、
体調を崩し、
職を失ったという。
結婚はしておらず家族もいない。
そんな話を聞かされ続けた。
仕方がないので、
励ましてやったりした。
しばらくすると、
「有り難う、
おかげで踏みとどまれた」
その直後に電車の音が聞こえ、
通話が切れた。
思い止まったのだ。
それで良しとしよう。