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静かが好きな結界使い  作者: 蒼色
三章 氷精霊と魔法剣士
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二人組(女子)

後編となります。一話を分割しているのでとても短いです。

レイとエインを乗せて飛んで行った黒竜を見ながら私はマナに聞いた。


「これって現実?」


「認めたくはないけどね...。」


本来、竜種というのは誇り高い生き物で、劣勢であっても、逃げることは少なく、一矢報いようとあらがうことが多い。死を恐れない兵士といえばわかりやすいかな?


「はいはい、二人とも、時間は少ないんだから、始めるわよ。」


「もうやるの?」


いくらなんでも急ぎすぎなじゃないかな。


「あたしはやるわよ。いくら最上級魔法が使えるって言っても、使いこなせないといけないし。」


マナは気合十分!と言いたげに右腕を回す。


「とりあえず、今日は基礎訓練かしらね。マナは魔法の精度をできるだけあげてもらわなくっちゃ。フーラ、 あなたは、とりあえず、その氷の力を使えるようになりなさい。」


「知ってたの?」


レイ以外には誰にも言っていないのに...。


「娘のことなら何でもお見通しよ☆」


「はいはい、わかった。」


あえて突っ込まずいつものように流す。やるならやる、気持ちを切り替えないと。


「とりあえず、マナはしばらく個人練習で。フーラ、こっちに来なさい。」


そう言われて私はミルのもとへ駆け寄る。


「どれくらいのことができるの?」


さすがに、もらった力までは把握していなかったみたい。できていたら怖いけど。


「氷柱を生み出したり、魔法剣としての授与とかかな。」


「仮契約でそこまでできるなんてね、まったく、あの子は精霊とは思えないわ。」


「そうなの?」


私も、この前したばっかりで使ってもいないからどこまで使えるかは全くのわからない。


「仮契約なら、上級精霊と仮契約しても、初歩の精霊魔法、属性魔法が使えるくらいよ。氷柱はともかく、 魔法剣として使えるなんて聞いたことないわ...。」


「できるんだから、どうだっていい。」


彼女は戦友(友人)であり、そしてまた戦友(恋のライバル)のようなもの。少なくとも、お互い嫌ってはない。契約した時も、ケーキを食べに行っていたくらいには仲がいい。


「いつも道理で逆に安心したわ。なら、先に氷柱はどのくらい使える?」


「このくらい?」


とりあえず作れるだけ作った私は体から多くの魔力が抜けていくのを感じて体が怠くなるのを感じた。複合属性の魔法剣を使った時にも感じたけど、そんなにたくさんは...。


「あれ?」


後ろを振り向くとあたり一面には氷柱が尖った先をミルに向いた状態で発射待機状態になっていた。数は、

五十は超えてる?まあいいかな、発射しようっと。


「フーラ!これっ...。ちょっと!どうして私のほうに飛ばすのよ~!」


とか言いながら、炎の壁を即座に作り上げるあたりさすがミル。


だけど、思ったよりも氷柱は溶けにくく、いくつかは炎の壁を突き破った。


「えっ![シールド]!」


さすがに予想外だったのかな、ミルのとっておきでもある[シールド]を発動していた。いつもなら短剣で対処したんだろうけど、生憎もっていないみたい。


いくら精霊魔法とは言えど、ミルの[シールド]を敗れるはずもなく、砕け散ってきらきらと氷片が舞った。












「ほんといきなり何するのよ~。」


珍しく頬を膨らませている。まるで子供だな~と私は思う。ミルにシールドを使わせたのは初めてだから、内心私は浮かれていた。


「どうせ[シールド]があるでしょ?」


「これはそうそう使えるものじゃないんですぅ。はあ、一本取られたかしら、さて!魔法剣もやりましょう か、試したことは?」


「ない。」


氷の魔法剣なんて剣自体が凍りそうで使っていなかった。今使っている細剣は三人で倒したストームドラゴンのの素材を主軸として使われている。かなり高価でもあるから、試したくなかった。


「とりあえず、その剣が凍っちゃ困るわね。こっちを使って。」


手渡されたのは、摸擬戦闘で使われる細剣。


「わかった...。」


返事をしながら、集中する。


「...。」


氷の魔法剣といわれても、どうすればいいのかがわからず、魔力だけが細剣を覆う。


『仕方ないわね...。こうよ、覚えておきなさい。』


『メ、メディ?どうして?』


『話はあとよ、とりあえず目の前のことに集中しなさい。』


『わかった。』


メディから何かが頭に流れ込んでくる。それは、氷の魔法剣のイメージ?私はそれに従うように発動した。名付けるなら...。






「[メロディア・リオン]」




来週の日曜が次の投稿日の予定です。その際に活動報告に予定を上げます。

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