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静かが好きな結界使い  作者: 蒼色
二章 空白の5年間前編 目覚める鬼人
23/75

峡谷からの帰還

短いですがエピローグですので、申し訳ないです。

僕の刀は騎士を切り裂き上半身と下半身が分かれた。

ちなみに中身は何もなかった。


文字道理真っ二つになった騎士はしばらくすると消えた。すると結界は解けた。


「ようやく戻れるのか、地上に。」


騎士と戦う頃には目が慣れていたのでもう月が出ている夜ぐらいの視界だが、

地上に出たら目がつぶれたりしないかな?


奥にガロの言っていた穴が見えたのでそこへ向かうと、確かに上へ向かう階段があった。

ただ、此処は、あまりにも深いのでどれくらい階段を上るのか想像がつかない。


「とりあえず入ろう。」


中に入るとさらに視界が悪くなる。

でも見えるので上ることにする。

ただ、さすがに見えなくなってきたので、[剣閃ノ奇跡]

を明かり代わりにする。


「(こんなことに使っても神様は怒らないのかな)」


少し疑問はあるが、どうしようもないのでとにかく進む。


上るうちに階段を数えるのも飽きてきた。

6000を超えた頃だろうか、なぜか明るい気がする。

何故かを知るために向かいたいが、先ほどの戦いの疲れがたまっていて走るのもつらい。

階段を上り続けたのもあるが。






9607段目。


遂に階段が途切れた。かなりの疲労でその場に座り込みそのまま寝てしまった。





朝か昼か夜かも分からない目覚め。

辺りを探ると木でできた貧相なドアがあった。


「こんなところにドア?」


開けてみると久しぶりの光に思わず目をつぶる。

[剣閃ノ軌跡]はそこまで強く発光しないため

こんなことにはならなかったが、それでもまぶしかった。


目が慣れてきたところでその光の近くに寄ると、何か円形の埋め込まれたかに見えるほど

材質が違う床があった。光はそこから出ている。


此処から帰れるのだろうか?

メディに聞いてみることにした。


「友よ、我は願う、契約に従い、我の前に具現せよ。巫術[氷精霊召喚]」


『おはよう!レイ、どうしたの?って、暗っ!』


「まだましな方だよ、で早速だけどこれ何なのか知らない?」


『人使いが荒いわね、って人じゃないか、で、なになに?』


メディは円形の床を見ながらしばらくう~んとうなりながらにらめっこすること30分。


『これはたぶん転送陣だけど行き先が詳しく設定されていないわね。

 はっきりいって危険よ、この転送陣。』


転送陣とはその名の通り決められた場所に転送するのだが、行き先がちゃんと設定されていないと、

地面の中に転送されて窒息死する可能性がある。


「え!?使わなくてよかった~。」


『今からちゃんと設定しなおすから待ってなさい。』






40分後。


『よし!できたわよ!』


「本当!?やっと地上に出られる~。あ、行き先はどこにしたの?」


『えっと~オレングスの北の方ね、さすがに峡谷側は怪しまれそうだから。』


「気が利くね、もう使ってもいい?」


『せっかちね~、そんなに慌てなくても....。』


「早く地上の新鮮な空気を吸いたいし。」


『そうだったわね。またゆっくりできるときに呼んでね?せっかくの契約者なんだから。

 上級精霊と契約している人なんて滅多にいないのよ?』


「うん、覚えとくよ。」


『じゃあ、またね!』


「うん、バイバ~イ」


メディにが手を振って来たので振り返して元の場所へ帰す。



「さて、ようやく地上か~。」


僕はここに落ちてからのことを思い出しながら転移陣が描かれ床に行き

中心で立ちどまる。1分ほどすると眩い光が辺りを包んだ。














固有名詞紹介


巫術くじゅつ


はるか昔の頃から鬼人族が使っていたがその時は巫術ではなく、神の力を借りていたので

神術だった。その頃は、成人するころには男女構わず使えたため、特に何もなかったが、

時が流れるにつれ女性の半分以下ほどしか使えなくなり、その女性たちは巫女と呼ばれた。

レイの母もこれに当たる。巫女が使う術ということで巫術となった。

レイが男性なのに使えるのは先祖返りでまだ神術の頃の先祖だから。

何故、神術と呼ばれたかというのは、鬼人族は多種族との交流が少なく、

認められたものの力も借りれるのにそのせいで信仰する神からしか力を借りていないためだ。

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