進化する刀
最近すごく眠い。
何とか頑張っていつもより多めに書けたはずです。(と言っても3500くらい)
あと、ユニーク1000人まであとちょっと。
超えたら2話投稿しようと思います。
翌日。
「爺さん、いる~?」
伝言の通り地下室へ来たレイ。
爺さんを呼びながら地下へ降りていく。
「やっと来たか、早くこっちに来んか。」
相変わらずの上から目線だな~、でも、ボコボコにやられているので
そんなことは心の中で言うに止めておく。
「また特訓?」
「当たり前だ。まずはおぬしがこのあたりで十分に戦えないといけないからな。
と、言いたかっが先に聞きたいことがある。」
ん?聞きたいことって何だろう?
「何~?」
「おぬしの刀はどこで手に入れた?」
「ん~と、確か、僕が10歳の誕生日の時にお父さんがくれたよ、
それがどうしたの?」
なんでそんなことを、と思っていると。
「刀の名前が彫られていなかったか?」
吹雪のことかな?あ、今は猛吹雪だった。
「うん、昨日見たら吹雪が猛吹雪になってたんだ。」
「やはりか.....。本来刀にはおぬしのような名前は彫られていないじゃがの、
それは別でな、とある鍛冶師が作ったのじゃが、なぜか持ち主に合わせて進化し、
性能や名前などが変化する不思議な刀じゃ。」
どうしてそんな刀をお父さんが持っていたんだ....。
「恐らくじゃが、その刀はおぬしが大きな壁を乗り越えるたびにそれに
答えてくれるじゃろう。」
「へぇ~」
初耳だ。
「こんなことで時間を使うのはもったいないの~、さっさと始めるか、レイよ。」
「あ、ちょっと待って。」
名前を聞いておかないと....。
「爺さんはなんて言う名前なの?」
「ん?儂か?儂はグレイブだ覚えとけ、さっさと始めるぞ。」
グレイブはそう答え、僕に鬼人化するように言ってくる。
その後鬼人化はしたが力を抑えきれずまた倒れてしまい、
起き上がってからも肉体的にも精神的にも追い詰められた.....。
あの日から2週間たった。
一昨日から鬼人化を使っても眩暈がするだけになった。
鬼人化にならなくても前よりはかなり強くなったと思う、
やはり鬼人化に関係しているのかな....。
「とりあえず起きよう。」
そう呟きベットから起き上がる。
朝食を食べるために台所へ向かう、そこにはガロが立っていた。
「あれ、どうしたのガロ?」
いつもなら朝食だけ残しどこかへ行っているガロがどうしてここに?
「ああ、レイ~起きたの~?」
相変わらずの様子だ、しかし顔は少し引き締まっている。
「うん、そうだけど何か話でも?」
「そうだよ~、でもとりあえず話しながら食べようよ~。」
そう言ってテーブルに行き僕とガロの分の椅子を座りやすいように
少し引いて今日の朝食であるグランドウルフの干しメープル漬けが運ばれてきた。
名前は無茶苦茶みたいだけど割と美味しい、でも、見た目は完全に干し肉
の上に黄色に染められているのでまずそうだが、グランドウルフの干し肉は
苦みが強いが甘いものに2分ほど漬けると、なぜかピリ辛になる。
しかし意外と癖になる味だ。欠点は2分ほぼちょうどにしておかないと
つけすぎると辛くなり、かといって時間が足りないと変に甘い肉になる。
「で、話っていうのは何?」
「えっと~、君はいつここを出るの?」
かなりストレートに聞いてきた。
「う~ん、まだ決めてないや。それがどうかした?
僕も早く出たいけど、このあたりの敵に太刀打ちできるかどうか....。」
「出るだけならできるよ。」
「え!」
ガロの驚きの発言、でも出るだけって?
「出るだけっていうのは~、多分君は北の方のびゅるんでるって所に
帰りたいみたいだけど、此処から出たいだけなら南のオレングスならね~
ってことだよ~。」
「でもそれじゃ.....。」
「峡谷から落ちないように上から行けば大丈夫。」
「そ、そうなの?でもそんな回り道より直接行けばいいんじゃないの?」
こんな道を先に示したのは理由があると思いこんなことを聞く。
「残念ながらね~それは今じゃ無理なんだ~。」
「え?」
「一応いけるんだけどね、北には守護者がいるんだよ。
そいつのせいで上にはいけない、僕でさえ倒せないしね~。」
ガロでも倒せないのか、此処に長く住んでいるのに。
「でも、この峡谷の上層も敵が出るんじゃないの?」
「上層は強くても君が戦ったレッサードラゴン程度が最高さ、今の君なら余裕でしょ?」
「そうだけど...。」
「まあ後1週間は修業してもらうけどね~。」
「あ、そうなんだ。」
なんだか微妙な雰囲気が漂った。
「さて、ごちそうさまでしたっと、じゃあ僕は行くね。」
そういうと気づけば僕一人が取り残された。あと、さっきのは
1週間前ぐらいからガロもやり始めた。
そういえばグレイブ爺さんとの修業は少し変わった。昨日から神気を使った
抜刀術を教えてもらった。と言ってもまだまともに使えないが
大丈夫だろうと思っていたが、よくよく考えてみれば、あの地下室以外で鬼人化を使えば
10分程しか持たないので自動的に切り札となる。
そう考えるとやっぱりあれも使わざるを得ないので、猛特訓をしている。
あと鬼人化状態なら、猛吹雪の力を引き出す[猛吹雪一閃]も鬼人化状態が
解ける代わりにいつでも発動可能となった。
「さて始めるかの~、おぬしはもうすぐここを出るんじゃから、
今のうちに叩き込んでおかねばいかんぞ。」
「うう~、分かったよ~。」
いつもひどくやられているレイは特訓がもっと激しくなりそうな言葉を聞き
少し不満げだ、しかし、レイも強くなれねばいけない。
レイはぶつぶつと鬼人化の巫術を唱えレイの頭に角が生えた岐山か状態へと移行する。
「さて、鬼人化できたな、いくぞ。」
グレイブは刀を上段に持っていきそれを振るう。
「燕返し・飛」
二つの斬撃が飛んでくる。
グレイブ爺さんの最初の一手はいつもこれだ。
だから僕もいつもと同じ一手を打つ。
「居合・[地走り刀]」
刀に地を這わせ、斬撃を走らせる。
その斬撃同士は相殺しあう。
「[三日月]」
グレイブ爺さんは刀を正眼に持ってくる、
これをすればほぼ不可視の[三日月]が放たれる。
案の定放たれた斬撃は[防壁]で防ぐ、これには魔力はほとんど入っていないので
[防壁]でも防げる。ちなみに結界は[防壁]だけは許可が出ている。
「居合[疾風一閃]」
お返しとばかりに反撃する。
しかし、さらっと避けられたが、鬼人状態では僕はこんなことができる。
「納刀[滝登り]」
舞い上がるように追撃し上昇、その際に刀が空を切った時にはレイの手から
猛吹雪は無く、それは宙を舞っている。
つまりレイは刀を投げるように斬りかかって来たのだ。
だが刀は吸い込まれるようにレイの手に戻っていき鞘の中に入る。
これにはグレイブ爺さんも驚いたようだ少し目を見開いている。
しかもグレイブ爺さんは今、避けるために跳んでいたので
まだ宙にいる。
そんな隙をレイが逃すはずはなく、空中で居合の構えをとる。
「居合[刹那一閃]」
グレイブ爺さんに一気に迫り一撃、とはいかなく、掠っただけだが
攻撃を当てれたのは初めてだったのでつい気が緩んでしまった。
それが間違えだったのだが、仕方がない、
気づけばグレイブ爺さんは目の前で、咄嗟に刀で防ごうとしたが大きく吹き飛ばされた。
「[神速化]」
鬼人化状態では巫術を短縮できる。これによりさらに速くなったレイは
気を引き締め正眼の構えをとる。
「[夜空ノ流星]」
「[三日月]」
ある意味対なる技の一撃、不意に現れる流星と日によって見え隠れする月。
高速の突きはお互いの刀の先同士が触れる。勝ったのは月、
流星を強い光で吹き飛ばした。
「うっ」
壁に体を打った。
強い衝撃で動けない、前を向けば刀が首に突き出されようとしていた。
恐らく寸止めのつもりだろうが、なぜか僕は勝手に動く。
何も唱えずに[防壁]を張り刀をはじく、
何も唱えずに[神速化]で黄色い光を纏う。
そして斬りかかる。
慌てて避けるグレイブ爺さん、でも今はそんなことを考えれない。
「居合[桜ノ舞・鬼]」
四連撃。
まだ足りない、目の前の敵を倒すには。
「燕返し」
ただの上、下に斬るだけ、しかしその速度は計り知れない。
「納刀[滝登り・鬼]」
辺りに気力の刃を振りまき隙をなくして攻撃、納刀。
「居合[流星一閃]」
エインの流星を真似た一撃、すれ違うように急降下して斬る。避けられるが構わない、
そして上段に構える。
「竜巻鎌乱舞」
マナのトルネードゲイズを真似た連続攻撃、魔力の刃をばらまくように
放つ。うまく防がれるが気にせず納刀。
「居合[五月雨ノ舞]」
フーラの五月雨突きを真似た技小規模に無数の斬撃を飛ばす。
相手は見動きが取れなくなる。
「居合[猛吹雪一閃]」
辺りに吹雪をまき散らす一太刀が締めとばかりに飛んで行った。
来週もいつも道理のはずです