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静かが好きな結界使い  作者: 蒼色
一章 神に仕える一家の息子
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野外訓練 その1

しっかり書き上げましたが、どこで切ればいいかわからず、短め、(元から短いですが....)

なんだかんだあったが遂にこの日が来た。

集合場所は特に変わりなく各教室だ、しいて言えば時間がいつもより早い事ぐらいか。

日帰りの予定だから当たり前だが。


「レイ!遂にこの日が来たぜ!俺、昨日はなかなか寝付けなくてよぅ。」

「落ち着けエイン気持ちはわかるがもう少しで先生が来る、

 とりあえず座っとけ。」

「無理に決まっているじゃないか、というか、お前は何故そんな

 落ち着いているんだよ。どうせお前も興奮が抑え「いいから座れ!!」あだっ!」


仕方ないが、少し黙らせてもらった。まあエインはまあまあタフだから大丈夫だろう、と

思い机に突っ伏した。この前に使ったというより、練習した巫術の負担が大きくて

しかも多くの神気を使用した。さらに、1週間前に[剣閃ノ軌跡]も使ったので、

魔力も気力も完全に回復していない、そのため少し眠い。

女子のほうも何かしゃべっている、が、あまり聞き取れず、あまり今日に

関係なさそうな話のようだ、いわゆる、ガールズトークって奴だろう。





しばらくするとグラン先生がやった来た。


「おう、皆元気か?興奮を抑えきれない奴もいると思うが、もう少し待て、

 今から持ってきた依頼書を各班のリーダー的な奴に渡すから確認してくれ、

 聞いていた奴と違うかも知れないから、その時は言ってくれ、

 いや~、懐かしいな俺も若い頃はな...................」



なんか話が5分ほどそれた。後、配られた依頼書は聞いていた通りだった

ので、説明の必要はないだろう、此処から目的地まではそれほど遠くはないからね。

だけど、少し、いや、ほんの少しではあるが、いやな予感、そんな気がするのだ。

でも昔から、僕の勘はけっこう悪かったので気のせいに違いない。

胸騒ぎがするなと思い、森に行ったらいつもは高くて取れないガップルの

木に実っていたのがほぼ全部落ちていたりするぐらいだし。


「こんな狼、俺に任せとけ!5体ぐらいすぐに蹴散らしてやるぜ!」

「待ちなさいエイン!私の分はどうしてくれんのよ!」

「どうせ、すぐに魔力切れするんだから黙っとけよ!」

「一撃で葬ればいいじゃないのよ!!」


エインとマナの間で火花が散る。それを半ばあきれた目で見るレイとフーラ。


「.......しょうもない。」

「無視、無視。仕方ないことだからもういいよ。」

「....でも、.....うるさい。」

「じゃあ言って来たら?」

「面倒くさい。.....レイが言ってきて。」

「......」


うるさいのは事実だけど、此処であの喧嘩を止めるのはな~、矛先が

こっちを向いてしまうだけ、しかし、このままだと、フーラから

発生する無言の圧力にやられてしまう。しかも、ドンドン強くなってきている....。


「はあ~。結界[結界音遮断]」


かなりの無駄遣いだが仕方ない。必要な出費(神気の)だ。




依頼の確認を終えた班から教室を出て行った。

僕らも行こうかなと思い、皆に声をかける。


「おーい、そろそろいくぞー!」

「...ん。」

「あいよ~」

「よっしゃ、いつでもいいぞ。」


学校を出る前に、今回ついてきてもらえるウィズ先生に声をかける。

ウィズ先生は、ビュルンデル学校の図書室の司書さんだ。なんか僕のクラスでは、

美人の先生ということで、隠れた?人気を集めている。


「ウィズ先生、今日はお願いします。」

「うん、こちらこそよろしくね、グラン先生が君たちのことを

 よく話していたから気になっていたのよ。う~ん、急がないと、日が暮れると

 危険だからね、特にあの場所は。」


と少し急かされたので、荷物を各自で振り分け、出発した。

天と地の峡谷は、ここ、ビュルンデルを出るとレテル平原に出て、そこから南

に行くと目的地が見える。だけど、そこでレッドウルフが出たなんて、今まで

聞いた事はなかったけど、まだここの生態系ははっきりとしていない、そんなもんだろう

と思い深く考えなかった。





今思えば、それが、大きな失敗かな、と僕は思っているがいまさらだろう。

僕らの目の前には、竜種の下位に当たるレッサードラゴンがいる。

それだけでなく、最初の不意打ちでウィズ先生が重傷を負い、

絶体絶命ともいえる。普段なら何とか勝てるこいつも、こんな所で下手したら

峡谷のそこへ落ちかねない、しかも、愛剣である”吹雪”が吹き飛ばされ

落ちてしまった。予備はあるが、こいつに通用するかどうか......。


時は少し遡り...。


目的地についた僕らは、早速狩りを始めた。

最初は順調だった。5匹目を倒し、証明部位を見せないと達成した事に

ならないので、証明部位である尻尾を切り取り立ち去ろうとしたとき、後ろから

足音が聞こえてきた。振り向くとブラッドベア、またの名を血の付いた死神

とも呼ぶ、体長が4フラット程の真っ赤に染まった熊がいた。

しかし、これはウィズ先生の助けにより、討伐。一安心した僕らだったが、

そこへ飛んできたあいつにより、喜びは絶望へと変わっていく。

まず、飛んできた時にブラッドベアを奪われその後着地、

思考が追いついていないなおかつ近くにいたウィズ先生に尻尾の攻撃が浴びせられた。

当然無事なわけがなく、重傷。僕も巻き込まれ咄嗟に防いだが

その代償は愛剣”吹雪”だった。そして今に至る......。




「う、うわーーーー!!ス、スライサー!スライサー!」


恐怖状態に陥ったエインは、スライサーを乱射。しかし、かすり傷すらつかず、注意

を引き付けるだけであった。竜種の特徴でもあるブレスがエインに向けられる。


「結界[炎絶結界]!」


赤色の結界がエインを覆う、この結界なら炎のみなら....。予想通り守りきれた。

さて、此処からどうするかな....?









次回も週末予定です。

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