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静かが好きな結界使い  作者: 蒼色
一章 神に仕える一家の息子
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野外訓練の準備 後半

頑張って文字数を増やせるようになりたいけど時間が.....。

なんだかんだあった準備だったが、無事に(?)終わることができた。

僕ら男子2人は相当疲れていたが.....。

勿論、初めての魔物、ということもあり、準備はしっかりとしてきたが、

実は僕らの班は、1-4の中で、かなり優秀な部類に入っている。

そのため、狩る魔物はただのレッドウルフだが、その場所が、”天と地の峡谷”と言い、

珍しい植物が自生し、効果が高い回復薬に使われるのだが、

天と地の差の如く、そこが見えず、大きな石を落としても音が帰ってこなく、さらに

ごくまれに、身も毛もよだつ声が聞こえる。なんて噂も聞こえる場所なのだが、

先生が1人ついて来てくれることになり、安心しているが、できれば頼りたくないので

準備をしっかりと整えている。




「よし、皆揃ったね、じゃあ荷物をまとめて帰ろうか。」

「........ん。」

「はいよ~。」

「了解!ああ、早く魔物と戦いて~。」


それぞれ返事をする3人、エインは早く当日になって欲しくてうずうずしている。

帰る途中、いい匂いがしたのでその方向へ行くと、メープルワッフルが売られていた。

できるだけサクサクにしたワッフルにメープルシロップをかけた甘いお菓子だ。

おいしそうなその匂いと見た目におなかが鳴る4人、しかし、学生の身分でなので

働くことができないため、お金を持つ人はあまりいない、一応、授業が終わった後に

昼食はどこでも食べれるが、基本的に食堂で食べる。生徒なら無償だからだ。


「だれか、4人分、400ローア持ってない?私、今持ってないんだ。」

「........右に同じく...。」

「うーんと、俺は150ローアなら使える。」

「はいはい、残りの250ローアは僕が出しますよ。」


なんだかんだで払う男子、後でこそこそと買っても、此処で自分の分だけ買っても、

前者はばれたらヤバイ、後者は恐らく無言の圧力が寮に戻るまでかけられるだろう。

レイからすれば、実家にいた頃は、とれた魔物を売っていたのでお金はかなりある。


「すいません、4つください。」

「おっ、ありがとう。こんなにおいしいのに全然人が来ないから、あまり儲からないんだよ。」


100ローア銅貨を4つ気前のよさそうなおっちゃんに渡すとさらっと愚痴を

吐き出すおっちゃん。じゃあ何故、こんな裏路地というほどじゃないが、

見えにくい少しひっそりとした場所にいるのか聞くと。


「あんなうるさいとこいられるかよ...。」


と言った。確かに露店を出せる場所は決まっているが、だからってこんな場所に来なくても。

しかし、ご丁寧なことに、すぐ横には、机といすのセットが3つほどある。

時々皆に内緒で此処へ来ようかなと思うレイだった。




メープルワッフルを堪能して満足したレイたちは、用意した荷物に、紙を括り付け、

そこに1-4・3班と書き先生に預ける。その後夕食を食べて、いつもの訓練場所へエインと行く。


「いや~終わった終わった。そういえば、エインのほうは買い物

 どうだった?合流した時に顔色が悪かった陽に見えたけど。」

「....、フーラが買った荷物を全部俺に投げつけてきてな、

 重くはなかったが、荷物を落としそうでひやひやしてたんだ精神的にきつかった。」

「ははは、こっちもそっちとは違うけど、疲れたな~普段買い物する

 機会がないからだろうけど、マナにいろんな店回されてさ、肉体的に疲れたな。

 まあ本人は全く疲れてなさそうだったけどね。後意外とフーラも、見た目に反して

 割と恐ろしいことするんだね。見た目クールなのに...。」

「そっちも災難だったな。マナは、あの感情の激しさというか、それに合わせて、

 髪は括ってるけど短いのもあるから、活発に見えるというかそのままだけど、

 フーラは髪をおろしている以外は、ほとんど逆だからな~。」


二人はそんな他愛もない話をする。


「もう、日は暮れてるけど、軽くやらねえか?」


そう言って、近くにあった木刀と木剣(大剣寄り)を拾って見せつけた。


「そうだな、食後の運動に軽く動くか。」


二人は適当に距離を取り、近くの小枝を投げてタイミングを計る。ちなみに剣に怪我しないようにカバーを掛け、事前に全攻撃に対応可能だがもろい結界、[簡易結界]を張っていて。これが破れたら負け、ということになっている。


コトン、その音と共に二人は駆け出す。


「スライサー!」


飛んでくる剣の斬撃を、横に軽く飛んでかわす。


「三、連、撃、」


リズムよく攻撃してきたエイン、


「結界[防壁]」


容易く防ぐレイ、最後の一振りの隙を突こうとしたが、エインは器用なことに、その一振りに

スライサーを入れてきた。気力のみの攻撃のため、[防壁では]防げない。

仕方なくその場を離脱、一回刀をしまう。


「居合[桜ノ舞]」


レイの使う抜刀術の中で、「舞」が付く技は、居合斬りの速度

をなるべく落とさないように連撃を加える技。威力は落ちるが、取り回しの悪い武器には

効果的だ。


溜まらず剣で防ぐエイン、そのまま刀を上段の構えに持っていく。


「燕返し」


上下に2回斬って、一度離れて、居合の構えを取る。それを見たエインは大剣を

構えて、いつでも防御できるようにしている。


「居合[地走リ刀]」


その場で地面を切り裂きながら、刀をスライサーとにた要領で振るう。

すると、高速で斬撃が半分ほど地面に埋まった状態でエインへと襲い掛かる。

しかも、だんだん大きくなっている。色も若干変色している。


「はぁぁ!?」


突っ込んでくると思っていたエインは予想外の攻撃慌てつつ受け止める。


「くっ.......だっ!!」


何とか防ぐが地面には大きくのけ反った後が2フラット程残っていた。

[地走リ刀]は地中の魔力を吸収しつつ斬撃を飛ばす技、魔力を含みすぎると消えてしまうので

気力を多めに含めるなどの対策をとる、少し面倒くさい抜刀術だ。ま、考えたのは、お父さんだけど。


「神よ、我は願う、我の剣に光の軌跡を乗せることを。巫術[剣閃ノ軌跡]」


レイの刀が淡く発光する。そのまま普通に斬りかかる。レイはエインの周りを回転しながら、

攻撃していく、エインは大剣を振るうが、大振りな攻撃は当たらないそしてレイの刀

が通った後には白い剣閃が残る、エインは、本能的に当たっては危険と思い、当たらない

ようにしているが次第に囲まれて行く、やがて、エインはほとんど身動きが取れないように

なった。


「よし、エイン、その白い斬撃に触れるとどうなるかはわかるよね、そしてエインは

 それに囲まれている。この意味は分かるよね?」

「ああ、参ったよ。」


その言葉が聞こえると、エインを囲んでいた斬撃は消え去った。


「ふああああ~、ごめん、眠いから帰る。」


レイは大きなあくびをすると、寮へ帰って行った。エインだけがそこに取り残され、座っている

上を見上げると、月がきれいに夜を照らしていた。5分ほど座っていたが、やがてエインも

帰っていった。



















次回も週末?

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