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とある双子の非日常  作者: 吹雪
第2章 ゲームをしよう
8/55

第8話 とある双子の再会

『"一夜"!!』


 追い付かれる――


 そう"一夜"が覚悟をした時、聞き覚えのある声が彼の名前を呼んだ。


 その声を聞いて、"一夜"は弾かれたように振り返った。


 そこにいたのは、行方不明のはずの兄、"千夜"だった――


***


「……何このドラマ展開」

「水を差すなこの馬鹿」


 一応確認しておくけど、これってホラーアドベンチャーなんだよね? いや、面白いよ? 面白いけどさぁ……


「神隠しって何だっけ」

「……」


 僕の呟きに、一夜は無言で返した。多分知るか、って思ってるんだろう。


 ていうか、一夜何気にこれにはまってない? 水を差すな、なんて言われちゃったよ。


「ねぇ一夜、このゲーム、全く話が見えないんだけど。どうすればいい?」

「黙って続けろ」


 僕は仕方がなく、一夜に言われた通りに画面に向き直った。


***


『"千夜"……? 無事だったのか……?』


 "一夜"は、行方不明だったはずの兄"千夜"が、突然現れたことで混乱していた。そんな"一夜"を見て、当の"千夜"はきょとんとしている。


『よく分からないけど…僕は大丈夫だよ? このとおり、怪我もしてないし。それよりも"一夜"の方こそ大丈夫だった? ひどい汗だよ』


 "千夜"はそう言って、心配そうに"一夜"を見た。そんな兄を見て、"一夜"は安心して脱力し、その場に座り込んだ。


『良かった……"千夜"が無事で……』

『心配かけてごめん……』



 床に座り込んでしまった"一夜"に、"千夜"は申し訳なさそうに謝った。その表情はなぜか虚ろだった。



『なぁ、"千夜"……おまえは今までどこにいたんだ? 俺、ずっと捜して……』


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