夏休み!0日目♪~変な奴がやって来たパート2。
『おい、にーちゃん!今肩ぶつけたやろ!』
『ひー、堪忍やでぇ!アゴヒゲすりすりだけは堪忍やでぇ!』
(うふふ…あっはははははははは♪)
一体何が面白いんだ?
誰だよこの古臭い芸人…。
現在、居間にて寝そべりながらテレビを見ている。
お笑い番組らしい。
A『私が神だ!』
B『私も神だ!』
C『私こそが真の神である!!』
:客席から大声を放ち乱入。
A・B『え…?』
(え?お前も??
ていうか誰?
あはははははははは!
ええ!ネタ中に観客が乱入、しばらくお待ち下さい?
芸人殺しじゃん!
ぷぷぷ、あはははははははは!)
…大丈夫かこのお笑い番組。 ああ、あれから色々このバカに問いただしてみたところ、
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(ああ、私思い切って地球に突撃したんだけど、大気圏突入時にシールドが燃えちゃって肉体は失っちゃった!)
「ごめん。言ってる事マジで訳わかんない。」
(だよねー♪
それで、ふらふら歩いてる人、…君を見つけてダイビングしちゃったらこうなっちゃった!
あっははは♪)
笑い事かよ。
「んじゃ、邪魔だから早く出て行ってくれると有り難いんだが…。」
(うえぇぇ!?いきなりのカミングアウトかよぉ~。)
「早く出ていけよ!今からゆっくりドムクエ9やるんだから!」
(えええ~、いいじゃん別に~。)
「うるせぇ!早く出ていけよ!」
おもむろに席を立ち、冷蔵庫横のホワイトボードに手をかざす。
(え?何するの?)
くらえ!
キュッ、キュキュキィーーーー。
ホワイトボードに爪をたて、ひっかいた音だ。
(いい!?
う、うっぎゃあああ~!!!)
あれ?まさかの効果抜群?
キュッ、キィィーーーー。
(ぎゃあああ~!やめて!やめてぇぇ!出ていくから、出て行くからぁ!)
なんか知らんがものすごい効果だ。
「早く出ていけよ。」
(うぅ、頭が割れそう。
うーん、う~ん。)
ホワイトボードに手をかざす。
(わかった!わかったからやめてぇ!)
…早くしろよ。
それから、うう~んとか、ふうむぅぅとか言って唸り始めた。
(むぅむむむ…………………あれ?)
「どうした?」
(これ言ってもおこらない?)
「ああ、怒らない。」
(出られません♪
てへ♪)
キュッギギキィィィィーーーー!!
(わあおんぎゃあああ~!!)
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てなわけで、どうしようもないらしいから諦めた訳だが、コイツいちいちうるせぇ…。
(ぷぷぷ、あはははははは!コイツホントに禿げてるじゃん!
ぷふぅ!
キュッて鳴った!
サインペンでハゲに書いたらキュッて鳴ったぁぁぁ!!)
「おい。」
(あはははははは、…なぁに?)
「あんまり大きな声出すなよ。近所迷惑になるだろ?」
(ああ~、多分大丈夫。私の声は君にしか聞こえないだろうから。)
「は?そうなのか。」
(だって、私肉体無いんだから声なんて出ないよ~。
心の声みたいな♪)
「じゃあ、俺が考えてる事とかわかるのか?」
(ううん、だって心の声は自分にしか聞こえないでしょ?
私は特殊だけどね。)
「ていうか、そこんところちゃんと説明してくれ。」
(だからー、簡単に言うと今、君の中には2つの心があるんだよ~。だから私が考えてる事も君には聞こえないし、君が考えてる事も私には聞こえないよ~。)
なるほど、あまりよくわからないが何となく把握した。
「だいたい把握した。てかそろそろゲームしてもいいか?」
(え~もうちょっと待って!今から大物芸人、『俺は自由の女神の手に小便した』がネタするから♪)
大きいのか小さいのかわからんな…。