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お姉さんと少年の話  作者: 梅枝 紅梅
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お風呂

気まずい空気を打開するためには、この場面を終わらせるしかないと考え、「お風呂、入る?」と出来るだけ自然に聞いた。

翔は無言で頷いた。

お風呂に入る順番はどうすればいいのか、雫はまた考えなければならなかった。しかし決断は出来ず、翔に聞くことにした。

「どうする?先に入る?」

翔は少し考えた様子で

「……先にはいっていいよ」と答えた

そう言われたら、先に入るしかない。

雫は部屋に戻り、着替えを用意し、お風呂に入った。入浴シーンは書く必要はないだろう。

体を拭いて、パジャマを着てリビングに戻った。

リビングに戻った時、翔が驚いたような、照れたようなよく分からない反応をしていた。急に無言で戻ってきたから驚いたんだろう。

「お風呂出たから、入っていいよー」と声をかけた。

翔は持ってきていた大きめの鞄から着替えを取り出した。

雫は翔用のタオルを用意していなかった。

まあ、自分の使ったタオルでもいっか、と考えて

翔に自分の体を拭いたタオルを渡した。

「…ぇ、これ、お姉さんの」と彼は少し驚いた。

「あー…いやだよね、持ってくるよ、待ってて」と雫はそれが当たり前の反応だと感じながらタオルを探そうとした。その時、翔が雫のパジャマの裾を摘んで言った。

「別に、これでいい、よ」

雫はその反応に驚いただけではなく、とてつもなくその摘む仕草が可愛いと感じた。

動揺を隠しながら、雫はタオルを渡した。

翔は小さな声で

「…ありがとう」と言い少し小走りでお風呂場に向かった。

雫は翔が戻ってくるまで、ただソファに座ってぼーっとしていた。

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