吼えよ群狼、カムイの前に意を示せ
狼か……群れで狩りをすればクマとかにだって勝てるんだってね、しかし今は一匹狼……恐れるに足りねえよなあ!!
……いや北欧だかのフェンタニルとかなんとか言う狼は1匹でやばかったっけ?まあいいや。
「へい狼!お孫さんが泣いてるぜ!! 」
「……『嵐よ』」
オッケー俄然無視!!
『風……風を斬撃にする者は貴様と別れた後に戦ったが…』
Q .風がいくら強くても特に痛くなくない?
A.風だけならね!!
「風に砂利やら木の枝やら乗せてショットガンかよ…あー、しかもさっき掘り返したから飛ばせるものは滅茶苦茶あるわけね」
……どうするグラさん!!?
『ふむ…射線に立つな、恐らくあれ等は序の口ぞ!』
「簡単に言ってくれるね!!?」
台風の中で雨風に打たれるなとかそんな無茶を仰る!まあやるけど!
掘り返した地面を盾に突か……当たり判定デカくしたらそらそうか。
『吹き飛ばされているではないか馬鹿者!!?』
うるせー!!私だってやってから気づいたわ!
しかも土塊の盾とか2秒で砕かれたわ!!
「やっべ…近づけねえぞこれ」
『また潜っていくか?』
それだ!!
モグラ作戦開始!!
『おい、何故遠ざかっておる』
あの勢いの風じゃ掘り返されてお陀仏の未来が見えた!それに逃げてるわけじゃねえさ!
『………本当か?』
ああ、これは勝利のための一時撤退、つまり戦略的撤退とかどうたらこうたら。
『…………』
凄い、深くつながっているからかな、不信感を抱いてるのがよくわかる。
『……貴様が我との約束を違える者でも、臆病風に吹かれる者でも無いことはわかっておる……だがこのまま逃げたら我が殺すぞ、お前を』
ういっす…そんなまさか、逃げるわけないじゃないですか旦那……私が狙ってるのは……
「はーいオカマッチョwithわんわんの皆さん!!」
「ハリガネサン!?」
「グラさん!!」
「グラガネサン!」
最後誰だよ。
「あらぁ…終わったわけじゃないわよ…ね?」
「絶賛戦闘中、なんかわからんけど向こうの神が増えてね」
「ええ…肌で感じる……それで?戻ってきたのには理由があるんで……しょ!?」
話が早くて助かるねこのオカマは。
「ホロケウカムイ氏族!敵のうち一柱は恐らく……というかほぼ確実に君等の祖先だ!」
「お祖父様!?」
「真祖様!」
「それはどういうことですかな!?」
あ、族長戦い参加してたんだ?
「どういうことかは私もわからん、でも確かに向こうはホロケウカムイって呼ばれてたし多分そう」
「君等が勝てるとは思わないし無駄死にするくらいなら行かせないのがいいんだろうけど……どう?爺さんに一泡吹かせがてら力示しちゃう?」
というか君等よりラブハート氏の火力と頑丈さが今は必要なんだけども。
「……行かせてくれ」
「どういうめぐり合わせか真祖様がいるなら」
「一度落ちて尚機会をいただけるのなら」
「この牙と爪に誓う力を見せることが、せめてオレ等にできることだと思う」
シバ三兄弟にアキタイヌ……
「……ラブハート氏、殿……というかもし近付いて鹿が下僕増やしたらそれに対応任せちゃうかも」
「んん……」
「祖への愛……家族への愛……そしてこの大地に捧げるアンタ達の愛」
「しかと…受け、とっ……た!!!」
服が張り裂けた!!?
「気合入ったわ、この愛の伝導者…ラブハートの名に置いて…アンタ達」
「暴走気味のお爺さんに一撃入れる手伝いしてア・ゲ、ル」
次セリフに中黒入れたら食うからなお前。
『やめよ、胃がもたれる』
「それじゃあさっさと戻らないと進軍してきそうだから全力で戻るぞ!!」
もたもたしてると置いてっちまうぜ!!
「……ちょっとスピード緩めてもらっていいかなー!!」
ビビった、直線ならいざ知らず…障害物ありだと一番重そうなアキタイヌ以下か私等。
『多脚だった頃はもう少し……』
そうだね、仕方ないね。
「ただいまぁ!!」
「逃げたかと……思いましたよ」
「一応連れてきてやったんだよそっちの狼の子孫たちをよぉ!!」
「おら行って来いワンワンズ!!」
……あれいねえ…?何で?
「……『風…っ!」
お?
「…ぐおっ…貴様等は……!」
何だ何だ、何かしらが攻撃してるのは見える……ていうか彼奴等だね。
『ほう、打ち合わせもなしによくやりおる』
見えるの?
『……彼奴ら、相手の死角から技の出を潰している、というのが結果だろうな』
つまり見えていないんだね。
『黙れ』
ういっす。
「『決定打』!!」
「『天使の羽ばたき・6連』!!」
たまーにえげつないの混ざってんだよな……てか黒柴の『決定打』とか言うやつの威力が割と馬鹿にならん。
……アキタイヌどこ行った?
「……『穀潰し』!!」
「……あれは?」
『伸し掛かりだな、丸太抱えての』
技名付いちゃってるあたりスキルなんだろうか、それっぽく言ってるだけの可能性も大いにあるけど。
「……ウォォォォン!!」
「っぐぉ……遠吠えだけでぶっ飛ばされそうなレベルだなおい…!」
「……記憶は薄いが…確かに儂の眷族か貴様等」
若干1名何の関係もないオカマだけども。
「血は薄れ混ざったが……ふふ、何とも群れは気持ちが良いものだ」
「なあ…ウェンカムイよ、儂にもまだおったよ」
「……ホロケウカムイ…」
「ああわかってる、わかっておるさ……手は抜かん」
「貴様に呼ばれあのムシケラを叩き潰す役を買って出たはいいが……だがすまん、こっちの方が楽しそうだ」
「のうお前等……難儀だったな、ムシケラの手を借り、人と手を組み…ここまでやってきたか」
「……忘れちまえば良いものを、貴様等が来てからというもの力が溢れてたまらんわ」
「与えられた力に…一度の権限とわかっていながら先程から弾みよる……」
「ウェンカムイ……いやキラウシ、貴様もどうせ本気で滅ぼさんとしているわけではなかろう?」
「………ホロケウ…いいでしょう」
「かか、良いぞ良い……今日は良い夢だ」
「もっと見せてくれ、儂を安心させてくれ」
「儂の見れなかった先を、安心して送り出せる未来を掴む力を……!!」
……何だ、これなら他の奴の氏族も探してやれば良かったかもね。
「……ウェンカムイ、向こうは向こうで楽しむってさ」
「……ええ」
「申し訳ないことにサシではやれないけど……どうせ一番強いんだろうしいいかな?」
「…………」
話すことは無いか……
グラさん。
『……何ぞ』
無茶します。
『……やっと本気か?』
いや、今までも全然本気でやってたのよ?ただ……ここに来て……燃えてきた。
「…名乗りなよ」
「名は……知っているでしょう」
「ウェンカムイは穢されて歪められた名前だろ?本当の名前だ」
「物好きな……」
「どうせ最後だ」
「……私はキラウシカムイ」
「最後のカムイにして……罪人…」
「人々の幸せを願い続けた全てのカムイの名を背負う角持つ最初の神…!!」
ゴールデンウィークですね、皆さんいかがお過ごしですか?
私は課題に追われながらこれを書いています。
Q.ホロケウカムイって風の要素あった?
A.あいつ特例、木枯らしの音とかが重なって狼の唸り声に聞こえたって話が人伝に認知として伝わった結果。
狼は早々に絶滅しちゃったからね…人伝の認知で変わっちゃったのよ。
Q.ラブコメこっから書くの?
A.書きたい(切実)
最後に私から読者へ質問失礼します!!
何で質問感想に書かないの…?